七十四「くたばれユナイテッド」(THE DAMNED UNITED)




七十四「くたばれユナイテッド」(THE DAMNED UNITED)2008 イギリス


 <NF  製作・BBCフィルム 発売・コロンビア☆☆☆☆


主演:ブライアン・クラフ
監督「マイケル・シーン」
 他の出演作品「フロスト/ニクソン


 


これは珍しく邦題と原題がかけ離れていないな、ユナイテッドと聞いて想像するものでその人が分るかも「アメリカ」「サッカーチーム」「アメリカの航空会社」の3パターン?


サッカー好きならこのDVDは是非見てください、「インビクタス」という南アフリカラグビーを通して人種問題の和解を図る作品があったが良い作品の割りに日本で評価が低かったのは「ラグビーという多くの日本人には正直馴染みがないスポーツ」「良くも悪くも日本は人種差別が大問題になっている国ではない(国籍や学歴等の差別はあるが・・)」


そして最大の要因は「上から目線の作品でスポーツの良さ、試合が殆ど反映されてない」事だったと思う、この「くたばれユナイテッド」も直接の試合回数やシーンは少ないがそんなもん見たければ幾らでも記録があるはずでそっちを探してください。


それと特典映像が素晴らしく作品の年代1968年~1974年とかそれ以降のイギリスのクラブチームの特徴とか選手のインタビューとか未公開シーンとかてんこ盛りでした


 


あ・それと日本の“営業収入至上主義”映画で現実無視のスポーツではなく

ノンフィっクションです。


 


 ストーリー:イギリス最強チーム「リーズユナイテッド」の
「ドン・レヴィー」監督がイングランド代表監督になる為に引退して「ブライアン・クラフ」が就任する。チームの本拠地に着く前にテレビに出演して前監督のレヴィーを「リーズは目先の勝利にこだわった、良い指導者ではない」「今までチームは不幸だった」とこき下ろす、当然レヴィーは怒る。スタジアムに到着してインタビューをうけたりするが、
挨拶もするが天候をけなす・・


理事会の初会合には遅刻してくる・・・・
テレビの件もあり当然印象は良くない。


 


(時代はさかのぼって1968年、時間を撒き戻し画面ではっきりと年代を示すので時間軸が交差しても理解しやすい、理解しやすい作品が良い作品かといえば別問題だが監督や脚本家の1人よりがりで余りにもの複雑さやフラッシュバックの多用は断りたい)


 「ダービー・カウンティー」という2部リーグの下位チームの監督だったブライアンとコーチのピーターコンビ、リーズと試合することになったのでスタジアムの手入れをするが万年下位チームの従業員達は勤労意欲も低い、もうスタジアムはボロボロ芝生は目茶苦茶で一応掃除などをするが・・


 試合当日に相手の監督レヴィーは握手をしない、試合はラフプレーの連続で負けた以上にブライアンは怒る、相手と接触もしていないのに自分で転倒したり、ボールを持ってない相手にぶつかるなどは当たり前
・ブライアンは勝つために賢い選手をスカウトするこれでダービーが
2部で優勝する。


 


 1974年ブライアンの練習初日は選手に「今までのイカサマ勝利だから今後はスタイルを変える真のチャンピョンになれ」「ラフプレーはするな」というがその練習初回で監督相手にラフプレーをする、
つまり選手には即刻嫌われたと言う事だ。


 


1969年1部リーグに昇格したダービーとリーズの試合、5-0で負ける。
勝つために会長に“また”無断でスカウトをする、次にあたったリーズの試合では酒を飲ませリラックスさせ21で勝つ(当時はこんなことも許される雰囲気だったのだろう)


その後ダービーの成績が上がりインタビューを受けるがその答えがおかしい

-[私は最良の監督ではなく最高の監督である」

「選手が私に反発したら→20分間そのことを話し合い
その後私に従わせる」


(暴言ではないが、包み隠さず 率直に語りすぎた面があり
一部の反発をうけていた)


 


1974年ブライアン監督のユナイテッドの初試合でもラフプレーがあり、試合には負ける。主将は罰金の上に一ヶ月の出場停止。


1973年 ダービーのコーチピーターが心臓発作で倒れる、原因は監督のブライアンと本人に言うくらいだ、その放言でダービーは、
「無断でメディアへの発言があれば契約解除」


といわれたが逆に理事会に会長を追放しろと手紙を書いてクビになる。


 幸いにもブライアンとピーターをスカウトするチームがあった、3部チームの下位だったが幸いにも資金には恵まれていたので待遇は良いし、良い選手をスカウトも出来そうだった(オーナーは金はかかっても強いチームにしたかった、ダービーのオーナーはチームを保持するだけで満足するタイプだったのだ)、ピーターが乗り気だったのでブライアンがしぶしぶ契約して、厚かましくも就任する前にチームが金銭負担して2週間休養すると

いってその本拠地近くの海岸で家族と過ごしていると「ユナイテッド」の

スカウトがくるピーターに一緒に移ろうというがピーターは
こっちと契約したし自分がやりたいことが

できると断り残ることになり2人の仲は決裂してしまう。


 


ユナイテッドで4試合負けて選手とは打ち解けず嫌われてクビになる、
帰り道にピーターに会いに行き始めは拒否されるが彼に無理矢理に謝罪の言葉を言わされやっとで許してもらう、2人は再びタッグを組み3部チーム
下位だった「ノッティンガムフォレスト」を

イギリス優勝に導き更に国際試合でも優勝する

(すんません詳しくないので何の試合か分りません。9


 


イングランド代表になったレヴィーは結果を残せずUAEの監督になるがそこでも結果を残せなかった、ブライアンクラフはいまでもイングランドの誇りである・・・・と


 


まあ1960年代末の当時のイギリスのサッカーチームは15~18歳で入った選手を監督が大事に育て一種の親子関係みたいなっていたそうだ、10年以上在籍する選手も当たり前、ラフプレーも当たり前だったが放言は兎も角「技」で勝負をするブライアンの手法は当時は少なかったが、後に主流になり結果的に強くなる(グローバルススタンダードってやつだ、初めにやったもの勝ち後から真似るやつは当然その分ロスが生じる)


特典映像で解説してました、それと試合のシーンは実際の映像?と見間違うほど丹念に“古びてました”w