安倍も帰ってきてる 帰ってきたヒトラー


原題「ER IST WIEDER DA RENT」<彼は帰ってきた>が原題
2015年ドイツ 116分


未だ見ていない人に1つ忠告
<決してポータブルデバイスで電車の中やカフェ等
他人の前でこの作品を鑑賞しない方が良い>
抱腹絶倒し200%狂人扱い確実。


1/ヒトラー復活
2/特ダネ
3/サヴァツキとの出会い
4/撮影開始
5/ドイツを巡って
6/出演へ
7/TVデビュー
8/スター誕生
9/クビ
10/再ブレイク
11/真の狙い
12/EC



ドイツでのベストセラー本を映画化コンスタンティンフィルム
もスポンサーとして出資している
(ドイツ史上の映画を撮らせると右に出るものはない会社)

<安倍>が70年後にタイムスリップして生き返り巻き起こす騒動をドイツの現実社会を痛烈に批判する事を混ぜながらストーリーは進む。ドイツも移民を排斥したりある意味ナチスが台頭する前の
状況に似てきている部分がある。現代のドイツ国民は<お笑い芸人>のモノマネと勘違いしてそのネタを笑ってるが実際は物語と言え本人だから一部の極右を魅了していく。

しかも<ユーチューブスター>で有名人になる
TV局の局長がユダヤ人問題は決してネタにしないでね笑い事では
ないのだからと念を押すのだが<彼>は<真面目な話>だから
ネタにしないと互いに誤解する。誤解が誤解を招く恐ろしさ。
彼女も出世や数字が欲しいのでポリシーなんか無くて
視聴率が取れれば内容は関係ないと日本の全てのTV局を
体現するメディア関係者のクズとして描かれる。


安倍の思考が全て<第二次世界大戦での戦争>に結びついて
薬局のセルフサービス(70年前はカウンター内の店主に商品名を言って取ってもらう)が人員の削減に役立つのでそれで浮いた人員を兵士にしてロシア戦線に送り込むとか、この技術があれば相手を粉砕できるとか見る事なすことすべて戦争に結び付けていくのが
笑える(本当は恐ろしい)

TVの使い方が分からずアイロンだと思い込みTVの上にYシャツを干したり文明の利器を最初は使えなかったがウィキペディア武装して70年後の現代がどうなったか(ドイツが敗北して一時的に占領されが復興したとか)理解する。

一般市民に安倍がインタビュー
(映画とは説明せずに隠し撮りしたらしい)をしていくのだが
嫌悪感を示す人や喜ぶ人とか色々その様子を流すじゃれている
子犬を撃ち殺したり残酷な性格も見せる。

政党の党首にインタビューをしるのだが相手の答えの弱いところを
徹底的に叩き自分の都合よいように解釈したり、ハシゲや小池と
同じ地方版ヒトラーで論理のすり替えで徹底的に攻撃したり
口先だけ。

秘書として配属されたパンク女性の自宅に招かれるのだが
痴呆が進んだ祖母だけが様々な事を忘れるのに<彼>が
本物の安倍だと見破る(ジュードという設定)

出だしは安倍がマナーの講師に入ると敬礼をしてくれないと
嘆くそしてフューラーバンカーの跡地のアパートで目覚める

<安倍あるある>で”安倍最期の12日間”を見たり
ナチスの主要人物名を知っていたり安倍の病気や演説映像
ナチスの歴史に関して知っていれば余計に面白い(ヒトラー
同じ凄まじい自己中心、論点をずらし相手の弱点を攻撃)
有名な演説を真似てTVでやるんだから・・・・・

頭痛がして服がガソリン臭いのは
<青酸カリを噛んで頭を撃ち抜きその遺体を副官がガソリン
をかけて焼いたから/否定しようが無い事実>とかそのネタ
一つ一つに由来がある。


原作本と映画では後編の更に後半部からかなりストーリがずれて
映画の方が<原作を跳躍して話が進んでいる>
最期の12日間の有名シーンをパロディー化
(総裁地下壕の作戦室で1945年4月に各戦線の敗北撤退等の悪報が
次々に報告される中で、将軍を指名して○○と○○達は残って
他は出て行けと命令して、残った将軍を怒鳴りつけるのを
外に追い出された将校や秘書などのスタッフが集まって
一緒に怯えているシーン、因みにこのシーンは他の映画でも
パロディー利用されて”安倍有る有るジョーク”になってる
これが現代ではTV局の幹部連中だけ残した部屋で秘書などを退出させ大声で幹部にそれでは駄目だと激怒するのを外で他のスタッフが怯えて聞くというシーンにすり替わってる。
自民党が敗北した時も安倍は忠実に再現した。

当時と現在が同じじゃないか 難民問題とか貧困とかと
痛烈な皮肉 既存の政党も批判されまくり
CDU(連立政権与党第一党)を批判し
緑の党をを礼賛し
ライバルSPD

NPD(極右政党)が完全にコケにされる
AfUだったかこれは失速してしまい相手にもされてない
極右系の日本メディアは期待したが駄目だったな
無能すぎるのは両方(独の政党と日本メディア)


個人が自己中心過ぎるとか現代社会を当時の価値観で批判
もしてる。日本で東條や山本五十六が生き返り海自を指揮する
映画なんて100年後くらにやっとで製作できるのだろ