原題＜CHANT D’HIVER＞
PAR OTAR IOSSELIANI
邦題「皆さま、ごきげんよう」フランス 2014？
原題＜冬の歌＞
かなり難解 面白いのは面白い
1.ギロチン
2.ローラースケート強盗団
3.管理人と人類学者と男爵
4.壁の扉
5.男爵の娘
6.恋愛相談
7.恋人は私だ！
8.変わり果てた楽園
9.マンホール
10.エンディング
それぞれの登場人物には関連が無いのに同一現場に現れたり
同じアパートの住人と言うだけで物語があるのだが
それぞれに関連が無い場合もある（関連があるのもあるから複雑）
群像劇ではないが似た構成であり
ある意味ショートムービーを繋ぎ合わせて一つの
映画にしているような流れにもなってる
ピラピラのぺしゃんこになってしまうのもジョーク
血は一滴も流れない
1冒頭はフランス革命後の恐怖政治下でギロチンで貴族が
処刑される、この時切り落とされた首を収集する
変わった趣味の女性がいる（重要な流れではないが
子孫が一人二役で今の時代に似た趣味をするのが笑える）
東欧（敢えて国籍を出さずどこかは不明だが監督の出身地と思える）
紛争で兵士が無駄に死亡し住民がレイプされたり砲撃の犠牲になったり
家に略奪に入られ便器やベットにカーペット食料などを強奪される
その戦闘に参加していた兵士が女性に死体から盗んだ宝石類を
プレゼントし恐らくフランスへ逃亡する（移民かどちらかは不明）
手を洗うときに地面を流れる水が赤く染まり殺害した事などを
表現してるとかそういうのは理解できるが比喩なのか何を
表現してるのか分かりづらいのがある
2 その東欧からパリへ移って来た二人の前で
ローラースケートに乗った女性強盗団が財布や何故か
帽子などを盗むのだが鮮やかというより意味不明
偉い警察署長？の帽子を盗むから当然そいつが怒る
3 その警察署長？が東欧からの２人を家政婦と運転手として雇っていて
窓から同じ建物の住民を双眼鏡でのぞく（住民の説明になる）
管理人が貴族の称号を持ってる知識人でありながら
没落貴族で金銭面では困窮してるから管理人だ
それでいて武器商人でもあり本と武器を交換してる
人類学者であり管理人の友人
何時もケンカばかりしているカップル
（この女性が髑髏を収集する首を集める女性の子孫）
熟年女性が３人
警察署長？がロマらしき人達を強引に移動させる
4 このチャプターも難解で管理人が歩いていると壁が
急に開いて（扉が突然存在して）そこに入ると
庭園があり鳥がいて美しい女性が招くのだが
断る（天国とは思えない・・・・楽園と言う設定だから
結局荒廃するので楽園は無いということなのか？）
5 朽ち果てた塔に住む家族 男爵だが貧乏暮らしで
娘は紫のストライプの服を着ていた、以前聞いたことがあるが
紫は＜売春婦＞の色だそうで、実際にそれをしてるが買う男が
警察署長？しかも嫌がるプレーをしてその売春婦を悲しませる
6 ローラースケート強盗団で盗んだ財布などを受取り
金を抜き取る男が（役割分担してる）男爵と管理人に
警察署長？の美人の娘に一目ぼれしてるから恋愛相談をする
ベートーベンが嫌いと言えとかいい加減なアドバイスをする
第九はマーラーが作詞したとは知らなかった
7 先が長くない高齢の女性に管理人と男爵がパーティーに招かれる
そして男２人がその高齢女性を巡り喧嘩で奪い合いとは言えないが
自分が好かれてると勝手に思い込んでる（ここでも警察署長らしき人物）
8 喧嘩していたカップルで女性が一度アパートを出るが
戻ってくる 男爵と管理人が喧嘩別れして管理人が
帰宅途中に扉をくぐると楽園が荒廃していた
強盗団の一員である男と署長の娘がいい感じになり
署長が機嫌悪くなるし、駐車違反や男爵の塔からの
撤去を巡り助けを求められても知らぬふりで
責任責任というだけでなにもしない安倍しぐさする
9 駐車違反をしていた女性が 日本で言う 五寸釘 で署長を呪う
（フランスの祟りというか呪がこういう風に行なわれてるのかと
面白いことが描写されていた）
署長は余所見をしていて工事現場のマンホールに転落し流される
（幸か不幸か死なない）
マチューアマルリックは家を自分で建てていて
男爵の娘が手伝って完成させる
10 管理人と男爵は仲直り 東欧から亡命してきた？男性は
誰かに狙われ（恐らく母国での敵）死亡
住居も１つのキーワードになってる
マチューアマルリックがこのような難解な作品に幾つか出てるのが
おもろい
ギロチンを模した魚の頭落としとか笑える器具が出てくる
そして魚の頭を落すシーンとか関連はあるが意味が不明
＜ロベスピエールは幸福を目指すと言いながら
恐怖政治を打ち立てたマラーが処刑させた人数は２５万人だった＞
男爵が孫娘に勉強を教え書き取りさせていた内容
この時代を批判してることは分かる
安倍総理は～と書き換えても通じるぞ
