女は二度決断する か?

☆1024
原題< AUS DEM NICHTS  >
邦題「 女は二度決断する 」2017独仏米

原題
<何もない> 何も創造しない 何にもならない

トルコ人
クルド人
アルバニア人

ヌーリ シェケルジ 夫
カティヤ イエッセン/ダイアンクルーガー
ダイアンクルーガーは美人なのにそれを前面に出さず
ロッコ /6歳の1人息子

ビルギット /カティヤの親友
彼女が妊娠出産したので
息子を失ったカティヤがそれを
辛く感じる。

捜査担当レーツ警部

ダニーロ弁護士(遺族側兼クスリの供給者)
ニスモシット、ソウルキッチンでも
出演していたそうだが忘れた。

2016年ハンブルグ
1 DIE FAMILIE 家族
(3部構成)

刑務所内で結婚式とかそういうのは
欧米なら有り得そう
交通事故寸前は暗示示唆

家族を失ったと知った彼女の
悲しみ怒るシーン、その演技力には脱帽
そしてその後に警察と救急隊員が
付き添いDNA試料の採取など
欧米作品で見られるリアルさ
(遺族には付き添いが対応するらしい)

実母も娘婿/故人に偏見を持っていた

犯人はネオナチで
警察の見込みが大はずれ
警察すら先入観まみれで捜査した
新聞記事も偏見が先に来てる
(日本もアメリカもそうだから批判することは難しい)

イスラム教徒でクルド人
(ドイツとトルコ間で特に問題に発展する要素)
偏見 差別 
悪いのは加害者で幾ら受け入れられないと思っても
爆弾テロは許容できない、デモもヘイトスピーチは許されない。
テロがソフトターゲットを狙うのが主流なのに
未だに日本ではハードターゲット重視中心の発想

義理の母と父がきて
息子と孫をトルコに連れて帰りたいという
それだけなら未だしも葬儀でロッコ死亡したのは
カティヤのせいだという

カティヤが悲しみを紛らわせる為に
麻薬に手を出して家宅捜索で発覚し
拘束される

警官の質問が麻薬と関連付けられ
義父の職業が<土地所有>だから
<栽培?>と質問し怒った彼女が
<住宅の栽培>と答えるのが強烈
警察にも偏見がある

自殺未遂をするが電話で中断
犯人が逮捕された連絡だった

生前の映像で仲良し家族の映像は見ていて悲しい
(リモコン車が重要な示唆デバイスでもあり、
思い出の品を利用する事でより復讐の意味が濃い)



2 GERECHTIGKEIT 正義
裁判劇

女性被告エダメラー
男性被告アダムM
被告人の父は善人
ウルリッヒ トゥクール)
家族は関係ない父親が悪人ならまだ憎める
彼が通報し息子とその交際相手が逮捕される
ヒトラー崇拝をしていたので意見が合わず絶縁していた。


裁判で検察が彼らの有罪を攻めず弁護士VS弁護士に
なってるので実際にはああいう風にはならないだろう。
ただ被告側弁護士ハーベック(Johannnes Krisch)の
敵役は完璧、彼が発言の最後に必ず「Danke」と
言うがその慇懃無礼さが余計に憎い
IM LABYRINTH DES SCHWEIGENS
で演じた善人との落差が強烈。




死亡検死の証言をするがあそこまで具体的詳細に裁判では
明かされるのか・・・・・・・知りたいとは思わないが、
やはりリアリティを持たせるために有った方が言い
(そして被害者が如何に残酷に殺されたか
そして被害者に同情したくなる流れとなる)
聞いていられないカティヤが退席しようとし
エダを殴りそうになる。

裁判で本当にギリシャに行っているなら出入国記録は?
防犯カメラ映像クレジット チケット類の半券
(別人が利用してまでアリバイを作るほど
賢いとは思えないしそれらから指紋を拭取り
2人の指紋まで残す知恵があるか?)

黄金の夜明け
ギリシャ極右政党
「特定できない指紋が1つ」

カティヤが薬物を利用していたので
証言が信用できない上に薬物検査を拒否した
ので証言能力が怪しまれる。

3 DAS MEER 海

裁判ではギリシャに行っていたと
偽証されたのでそのネオナチ友達の
ホテルに確認に行き、追跡ついに2人を発見する

止まっていた生理が再び始るここで思いと止まると
思わせておいて裁判時の資料で同じものを作って
いたスーサイドボム心中的に自爆
物語展開として仮に彼女自身も自爆を
しなかったら殆どアメリカ映画と同じ。

硝酸アンモニウムの化学肥料
ディーゼルオイル
釘700本
ラジコン飛行機の部品
懐中電灯の電球
信管
爆発は超高速の科学的反応


復讐を正当化できるか?
感情的には理解できるがあの2人の家族がまた
復讐をすることを正当化する事になる。
(男の父親は善人でそれは有得ないと思うが
普遍性を考慮すると)
犯人は卑怯で汚い手口を使った、それと
同じ事をした事は彼女も結局
卑屈で汚い人間で同列になってしまう
復権を認めることは国家を否定する事。

ネオナチの脅威にも警鐘と批判、現に差別と偏見塗れ

PS
江戸時代の仇討も報復私刑の一種だがかなりの確率で
<失敗><未成就>という例があり、そもそも仇を
見つけられない見つかっても返討ちも有り得た。