アフガニスタン戦争 PRT

 

アフガニスタン PRT

10年前の映像番組だったが
やっとで見終えた。

北欧の大隊レベルが6ヶ月派遣され
PRT(国連が決めた復興支援)に従事するが
はっきり言って行くだけやるだけ無駄だったと
10年後の今になっては分かる、タリバン
実質的に再起し政府が支配する地域面積が
狭いかもしれない、アメリカが撤退したら
いくら交渉で取り決めしてもさらに政府の
支配力や政治力が低下するのは目に見えてる。


PRTはアメリカ軍みたいにタリバン
アルカイダの征伐制圧が目的ではなく
アフガニスタン陸軍(ANA)の訓練支援や
行動の補助に近く、他にも民事も何かをした
様だが・・・・民事に関しては昨年殺害された
ペシャワール会の故中村医師みたいな
地道な活動の方がよほどアフガニスタン国民の
ためになったと思うし、互いに巻添えや犠牲も
費用も少なくて済んだ。

言語が殆ど分からず一部の自動翻訳字幕と
アフガニスタン人と会議をする際には
英語で会話するのでその時に言ってることと
映像で推測するのだが、アメリカ軍が
オブザーバーとしてアドバイス
「IEDが1番の脅威だからMWDを
導入しろ」と言っていた、当時はアメリカ軍も
MRAPを完全に配備しておらず、1度だけ
その基地所属のIEDで戦死したアメリカ兵を弔う儀式が
行われていた。

この番組映像の部隊と時期では戦死者は
発生せずその意味では安心できたが、
部隊長の部屋の壁には戦死者達の写真が
掲げられていた、そして派遣部隊員達は
出発前に全員が国旗の前で1人1人
写真を撮影させられる、その写真の
利用目的は説明するまでもない
(そのチームは幸いにも本来の
利用目的での利用はなかったが)

戦闘目的の派遣ではないため殆ど
戦闘はないのだがそれでも幾度か
応射をしたりしたシーンがあったが
↑20式の事を先に書いたが、御用評論家や
スペック主義者がはしゃぐ機能など
全く関係ないと断言できる、MG43だったか
ドイツ製の信頼性が高い機銃すらアフガンでの
砂埃の洗礼を受けると動作しなくなったりするし、
敵の姿なんか見えやしない上に自身を危険に
晒し遮蔽などせず精密射撃をするわけがなく、
ほとんど照準なんか合わせずその方向に撃つだけ。

そしてアフガンの地方政府の役人は兎に角
<金をくれ><支援してくれ>で求める事ばかり
ANAは一緒に攻勢をかけてくれと言うばかりで
自分達の国だから自分達で元に戻すだとか
改善しようというスタンスが欠けすぎ。

面白かったのが基地の外に現地人が
軍人目当ての売店を開き絨毯や
民族衣装など各国兵に土産を売るのだが
(オレを/パパを-アフガンに派遣した
お前はバスターの袖章はこの店)
トミーフィルガーのパクリで
ブルーイエロー白赤の配色で
TALIBAN
HELLFIGHTER とかそういうのが笑えた。

各人の部屋も見せて6畳くらいに2人部屋
だった、自衛隊なら整理整頓した上で
撮影させるのだろうが、ぐちゃぐちゃで汚いのは
何処の国も同じで、FOBまではまだ恵まれていて
COPの米海兵隊員などは地面にマットレスを敷いて
そのままだったりかなり劣悪。
(ただしFOBから数週間毎に交代派遣だったり
するので6ヶ月とか末期の10ヶ月連続だったり
ではない、食事もMREのみで土曜日だけ
暖かい食事が提供されたと思う、説明は
幾らでも出来るが面倒なので止めておく)

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アフガニスタン兵士とプライベートショット

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取材用 自衛隊なら有り得ない公開性

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 軍広報活動のセンスが桁違い