リリージェイムスはGB至宝GBの至宝は彼女

 

☆1126

原題<The Guernsey Literary and Potato Peelpie Society.   >        
フランスイギリス
STUDIO CANAL 
場所はイギリスというよりフランス側のチャンネル諸島
2020/3月にサッカーのサラ選手が墜落事故で死亡した付近
ガーンジー島はタックスシェルターと観光が産業
調べていたら観光サイトでナチス占領時の
事も書いてあり夜間外出禁止令やナチのID所持義務等々が
課された事が書いてあった(この映画をも取り上げていた)

どの人物も夫婦と両親親子など家族が揃ってない
GBの至宝はリリージェームス リリージェームスはGBの国宝

エリザベスがキーパーソンだと予告では言っていたが
実際には大戦中と戦後のパラレルストーリー
やや障害と困難がある恋愛(当人同士ではそれが逆に
燃料となり熱烈になるのだろうが)で真の愛が何かと問う
出会う前から誰かに絆を感じる
一緒にいて心が安らぐ人

本の素晴しさ 読書の素晴しさも描き
間接的にその文化の重要性も描く(シェイクスピア
ジェインオースティン等々のイギリスの大作家)
私としてはこの部分が琴線に触れまくった。


エリザベスが脱走者をかばった事とドイツ軍軍医と
恋愛関係になったこと以外の流れと結末は直に分かる
(エリザベスが殺害されていてマークと別れ彼と結婚する事)

英国が得意とするカメラワークや映像センスというより
トレインスポッティング&TS2の凄さは
あの映像センスとカメラワークも有るのだが・・・・)
セリフがイギリス的で理解できない意味が分からない人には
全く何を言ってるのか分らないだろうがその点も素晴しかった
(直接言わない)
邦画や民放の過剰説明セリフやナレーションは愚骨頂
たとえば「父の唯一の形見」とのセリフで死去説明

ポテトピールパイの酔っ払いとナチスにゲロでテロのタイミング(爆笑)
各々の個性が細部まで描かれ欠点なのに憎めない

プロポーズを最初にされた場所と
プロポーズをした場所が波止場で
場所が同じで状況が逆転

至る所に示唆伏線
(ロンドンでのパーティでジュリエットが決して楽しそうでない事等々)

戦時占領軍の敵兵と恋愛関係になった女性は何処でも軽蔑された
(もちろん差別で先進的な国は過去の謝罪や判決無効にしてる)

1940年にイギリスの田舎で疎開をしていた事
(ロンドンは1939年9月に対し東京は1944年8月
つまり英国は宣戦布告と同時で日本は敗戦1年前であり
しかも日本は先制攻撃であり事前準備も可能だったのに職務怠慢)
映画では児童のみだが実際にはマム(MAM)も
Military Aged Male

イギリスの丘陵(ヒース)地帯の美しさ
トート機関 トートワーカー

でも結局エリザベスはドイツ軍の手に
ダブルミーニング逮捕拘束と軍医の手に)

死者22名 負傷33名
1940年6月28(金)ドイツ軍の空爆
一見すると何の変哲も無い新聞記事だが
これでOSINTによるBDAが出来る
そこに気付いたのが連合国でナチス
新聞記事の訃報欄で人数を数えて死者数と
重要人物の死亡(殺害)を推計した
(英国報道は気付いて小中大的にしか発表せず)
OISNTの起源はドイツの新聞

ドイツ占領時本物の写真

決して良い事ではないのだが
ドイツ軍の占領があったからこそ
読書会が結成されたという皮肉
(占領がなかったら物語がなかった)

タバコのために喜んで下着を脱ぐ
これは戦後のアメリカ兵に対しても
日本人だってやったんだから責められない
あまり描写はしてないがナチ占領下で
ナチス兵士と地元女性の恋愛関係も描いてる
ナチスが負けたらそれらの女性は同性からも男性からも
報復されたのも各国共通(特にフランスのトントが酷く有名、
あの丸刈り晒し者で人格攻撃した事)
フィンランド映画<LAPLAND WAR>でこの事を題材にし
実在したフィンランド女性とドイツ兵の物語があり、
オランダ映画でも一部描かれてる作品がある

有得ない事が何度も起きた戦時に必要な事は
「絶対に起こらないという思い込みを捨てる」

貸主が宗教に縋ってる
「私の名前がジョージかトムだったらね」

ロンドンとガーンジー島の対比落差
(クラブサロン?とパブ)
シャンパンVS密造酒ジン
ロンドンで貰う豪華な花篭と
島での質素な野花

エディ:密告者対独協力者の戦後の末路
日本占領時の対日協力者も悲惨で処刑も普通
ドーシーがぶん殴ったがナチ占領下は
ナチが裁き同情など有り得ず牢獄も劣悪食事は最悪

細やかながら傲慢アメリカASS HOLEを
代表してマークが描かれてるトランプ以降
世界が嫌う国家ランキングで赤丸急上昇
マークと別れたらタイプライターが進むのが笑える

C47輸送機を飛ばした事は感心する
当時からガーンジー島にも空港滑走路はあっただろうが

FULL ALL OF  IT.

過去と現在のパラレルストーリーで
2つを紡ぐのが本
<Night  train  to  Lisbon>も手紙をきっかけとし
似た展開で過去を解明するためにリサボンへ行き
ポルトガルの忌まわしい過去とそこに生きた人と
生き残った人(そして再起)を描く。