映画レビューラストディール


☆1159
原題< ONE LAST DEAL   >
邦題「  ラストディール  」2018フィンランド


1.美術商
2.作者不明の絵
3.孫のオットー
4.絵の奥深さ
5.最後の大勝負
6.落札
7.イリヤ・レーピン作
8.支払期限
9.家族
10.妨害工作
11.誇示よりも謙遜
12.名画なんだ



老画商オラヴィ ラウニオ
娘レア 
孫 オットー
仲間 パトゥ

クソ野朗
ディック・ドゥブロフスキー DUBROWSKI
繁盛と閑散の対比


SWE在住顧客 アルベルト 金持ちにありがちな傲慢野郎


サスペンスタッチだが<絵画取引=オークション>で手に入れた
作品を通してメインは家族・孫・娘との修復を描いてる、
ネタバレどころか物語を超越してまで解釈すると彼を騙そうとした
美術商ディックのその後を想像すると恐らく業績不振になる、
鑑識眼も必要だが一番大事なのは<信用>であり悪い噂は自然と広がり
取引をしたがるのは<盗品売買>とかゲス野郎になり上客は離れる
(他人を騙そうとしたディックが自分には正直だと信じ大金を払う
度胸があるなら別)しかも従業員を貶しブラック企業を示唆してる




カフェ 全国的世界的チェーンではない

KITTOS
5段階評価の6

ミレスゴーデン美術館
サイン欠如の理由
聖画にはサインをしない
聖画の前では画家も存在を無にする
<個人より全体>
<誇示よりも謙遜>を選んだのでしょう

ヘルシンキの郊外が途端に
過疎地で整備もされてないのが驚いて
しまうが、社会的インフラが整った先進国でも
ソフト(権利や平等)が途上国並みか先進国最低な国で
殆どの組織のトップは高齢男性に限られ差別的発言も
擁護され、コメントなども国民世論と凄まじい乖離があったり、
事件事故があると無関係な会社に電話で抗議し営業妨害や
精神障害寸前まで追い込む国民がいるところでは
どっちが幸せかは分らないが分ってるのは
自己満足と過大評価され過ぎで実態を把握してない奴等がいる事。

歳をとったら口笛を吹くべきではない
椅子の回転が比喩 

フィンランド式の葬式

ディックは2回嘘をついた
アルベルトにレーピンの確証がないと
遺産の整理時にレーピンの作品だと告げなかった
€100000 1200万円
郊外の交通量の少なさ
郊外の荒れ方

ヒューゴ・シンベリ作
腰の曲がった老人と手を繋いでる幼子
言うまでもなくオラヴィとオットーとシンクロしてる



KUOPIO ART MUSEUMでロケ
有名国立の充実した博物館でもないマイナー博物館なのに
音声案内で日本語が流れてる
逆に日本国内の美術館では英語案内すらないのも
珍しくなく外国人がアンケートに文句を書いていた
(こんな事してて芸術で外国人を呼ぼうと
思ってるのが信じれない、言うまでもなく中韓語の案内もなし)

美術館内での撮影許可を出してるのも日本と違う
(アート関係の邦画需要があるかも疑問だが)


ECでエキストラの名前まで出すのは珍しく
日本人が3人+1人


男の肖像 作者不明

TUNTEMATON MSTARL

閑散としてる美術商の老人が手に入れた
イリヤ・レーピンの<絵画>作品の価値を就業体験に来た
孫と共同で突き詰めていく過程で、
親子の過去が明かされる。

孫も決して成績優秀品行方正といえないが
真面目に作業をし<成長>する。


修復するかと思えた親子関係が
絵画購入資金を無心に来たオラヴィの
発言でまた崩壊してしまう。


掻き集めたお金で落札するが
スウェーデンの客がディックに
偽情報を吹き込まれキャンセルする。


売却予定が狂い返済が出来ずに
店を畳む(不動産権を知人に譲渡)

引退し自宅でオラヴィが死亡
相続遺産(絵画類)を売り払う為に
娘レアが美術商ディックに買い取ってもらおうと
するがディックはイリヤ・レーピンの肖像画の本当の価値を知らせず
売却価格の等価で引取りると親切心を装う詐欺行為を
しようとしたが、オラヴィの友人パトゥがその
嘘を否定し最終的には遺言通り孫の
オットーに・・
(バスからその絵を抱えたレアを
オットーが迎えに来てEND)



ハリウッド型のドハデな演出や
気の利いた台詞もないその素朴さが逆に良かった。

勘違いしてる映画が多いが
映像の派手さや有名俳優などより
物語や演技力がより重要。
(この場合若干のサスペンス感も良かった)
主役に演技力が当然ある事が前提だから
脇役の存在とその演技力が本来は重要なのに
軽視されがち
(この場合は憎まれ役のディックと、
仲間のパトゥ)


クラウス・ハロ監督
悪者ではない不器用だが誠実な人を描く事が多い