映画レビュー デンジャークロース


☆1182

原題<DANGER CLOSE>2019AUS
極限着弾
1966/08/17
02:43にNVの82mm迫撃砲75mm無反動砲
70mm迫撃砲(旧日本軍の)で基地への攻撃
(砲弾は鹵獲後に自国生産を継続し供給可能だった)
THE BATTLE OF LONG TAN
8/18 16時位から交戦開始~19時過ぎ終了

恐らくFAC/Forward Air Controlが砲撃要請、
1-TF(5RAR-6RAR,1st Royal Australian Artillery
Royal Regiment of NZ Artillery、2/35th Artillery Battalion, Aerial Support
、AUS-SAS/2個連隊+1個砲兵大隊=旅団規模だから准将がいた)
HQがUSAFにCASを要請しF4が飛来
105mm榴弾なら自軍との安全距離は規則上約50m
TARGET MY LOCATION OVER
(砲撃座標を計算する作業台が本物に近いのも必見)

RAAが全面協力しAPC等を参加させるだけでなく操縦士まで出してる
(恐らく陣地設営も協力、6RAR)
ロケ地がクイーンズランドベトナムとは似ても似つかない、
偶然この映画を見る前日にUSMCベトナム戦争時の約30分の映像を見た、
この映画とほぼ同時期で実質的に敗北してた時期だが決して敗北を認めず
アメリカが間違えた自らの正しさを高らかに宣伝してた。
(B-52、ヘリ、攻撃機など他にも多数のアーカイブが有ったが
第2次大戦中に米軍が投下した3倍の爆弾をベトナムのジャングルと
田んぼに投下するのだからその膨大な物量/アモや食料などにも
圧倒される)


AUS平均20歳 US平均19歳
AUS側KIA18名の平均年齢は20.9歳(WOA24名)
AUSの発表ではNV側245KIA 350WOA 3POW
(3人の捕虜も描写してる)
NV側の公式見解では50KIA 100WOA
(AUS側がボディーカウントしただけで113あったのに50、
捕虜をカウントしない等NV側も怪しいし)
因みにベトナム戦争時に於けるwikiにもない米軍戦死者の分類
ランク別(全て100%とならないのは不明と私が一部省略)
兵   48717 83.4%
将校 6404 11%
下士官 1277 0.2%
(一般的に階級構成上で兵>下士官>士官の順になるが、
ならなかった理由は大きく2つある1つは撃墜された
パイロットもう1つは軍事に詳しい人達に遠慮しとく)

所属別
空 2586 4.4%
陸 38224 65.7%
CG    7 0.01%
海兵 14844 25.5%
海 2599 4.5%

人種別
アジア系226  0.39%
黒人 7243  12.5%
ヒスパニック349  0.6%
白人 49830  85.6%

死因別
事故 9107 15.7%
DOW 5299 9.1%
殺人 236 0.41%
KIA 40934 70.3%
自殺 382 0.65%
出身州や宗教など他にも統計はある。

戦死数ピークは1969年(30%)でその前後もピーク時2/3で同数
1966年は3%しかなかったが以降激増
一見するとAUS側の勝利と思える戦果と損害で
この戦闘以降NVは2度と基地への大攻勢を
仕向けなかったので戦術的勝利をしたはずの戦闘でも最終的に敗北。
イラク戦争アフガニスタン戦争のアメリカと共通する)
撤退後に米本国で戦死者と同数の帰還兵が
自殺したと言われてる(実際の死者が2倍になる)

歩兵の射撃が基本的に連射だから直に弾丸を浪費してる
ベトナム戦争の実態(現在はそれを避ける為に単発が基本)

108 D-CP VS 2000(5DV)


徴集兵 CONSCRIPT
志願兵:VOLUNTEER
方位bearing
射程(距離)range
座標 coordinate
砲兵中隊 BATTELY 
歩兵中隊 Company
ボランティアといえば無料奉仕の善意を
想像しがちだが軍では志願兵や志願者(特別部隊など)
ベアリングと言えば軸受けを想像するが方角・方位
レンジも電子レンジではなく距離射程
コーディネートもファッションではなく座標
バッテリーは捕手や電池ではない
カンパニーは会社を想像するが軍編成で中隊
(第10-11-12-HQの4個小隊、米軍と同じく
A-B-Cで中隊名が付けられてるとは知らなかった)
Ammunition:弾薬 /略語でアモと言ってるし言う
無線機が銃撃で壊れる
補給が必要になる

個人装備が軽装
ノーヘル ノーアーマー
アメリカ軍は裸の上にアーマーとメットだけは付けてた)

史実の交戦距離は最短100-200mで
11小隊の小隊長がアグレッシブではなく
小隊の訓練もテキトーだった可能性がある。
(軍曹が優秀だったのが不幸中の幸い)


敵は大隊ではなく連隊+大隊(戦場の霧・錯誤)
VCに女性兵士がいた事(それだけホーチミンには
指導力があった)
AUSの愛国映画だが軍事的才能に限れば
ホーチミンが格段に勝ってた。
アメリカ軍はエージェントオレンジや当時の最新兵器を
投入しても敗北した(兵器の優劣が勝利を決すると
思うのが愚か)


スモークが不発
ナパーム弾(あのファイザーも貢献して製造)
中身はオイルだからガソリンか灯油を
実際に爆発させる演出で再現できるがCG

AUS側の小火器がバラバラ
少佐 中佐 准将がそれぞれクソとして描かれてる
そこはかとなく実在の人物と出演者が似てる

記録映像がモノクロ
アメリカは第2次大戦中すらカラーがあったのに
ECは翌朝L・A・C・Eをしてるモノクロ映像
(因みにあれは音声すらない)

逃げる奴はべトコン
逃げない奴は良く訓練されたべトコン
BY フルメタルジャケット
ベトナム戦争というより傑作戦争映画の1つ