映画レビュー シチリアーノ

 

☆1184

原題<IL TRADITORE>
邦題「シチリアーノ 」2019 イタリア フランス ドイツ

原題:裏切り者


場所パレルモ
1980年~イタリアのマフィア裁判 縄張り争い
血で血を洗う虐殺

マフィアの家系に生まれるのが幸せか不幸か
抗争が激しくなるのでブラジルへ逃亡する
しかし媚薬の効果が切れて、イタリアが
引渡しを要求してきたために強制送還(司法取引狙いだったのか?)

伏線が幾つかある後半は法廷劇の要素
ファルコーネ検事暗殺(爆殺)
イタリアの司法腐敗
殺害されたのは行動予定を腐敗警察官が漏らした為
(これが国家と国民を敵に回した)
刑務所内でのやりたい放題
因みに現在のアメリカの刑務所内では通貨の代わりに
インスタントラーメンが流通してる(煙草は健康志向で敬遠)

マフィア組織名はコーザ・ノストラ=俺たちのもの


登場人物が多くて混乱
イタリアで抗争が激しくなり
リオからさらにアマゾンの奥地へ
逃避しようとする、暗殺に怯える生活
(イタリア警察も腐敗してるがメキシコ、ブラジルに
その腐敗度は負ける)
画面の数字のカウントの意味が分からなかったが
犠牲者の数

逮捕され拷問をされるが吐かない
ヘリコプター吊りは”普通”本人を先にする、
自白しない下っ端の場合はそのまま
ニュートンの法則に任せた国がある
(それが知れ渡ってるから移送の為でも
ヘリに乗せられる時は物凄く抵抗したそうだ、)
1984年本国送還
南米にいてイタリアで<ビジネス>で儲け
刑を食らうが猶予中に南米に逃げていた
家族はアメリカで一証人保護プログラム
(後に彼がアメリカで保護下にある時に、
政府から高額な金を受け取ってる事も分る)

当初は取り調べで供述を拒否するが
徐々に供述する
時々描写される幻覚が幻覚で現実では無いと分るが不要

拘置所が危険な場所というのも司法が腐ってる証拠
(仮にブシェッタが単独で収監されていたとしても
運動その他で外に出たら容易に殺害できた)

マフィアはメディアの産物
基盤を固めるのは兵卒
一生完全なる忠誠を誓い脱退は許されない
支部は3ファミリー構成
ピラミッドの最上層は最高幹部会
全構成員に選ばれた幹部会長がトップ
(入会の儀式もある)

封を切った煙草を頂いた
開封なら吸わなかった(暗殺を恐れてる)

女好き 

「当時子供には手を出さなかった、女性や判事にも」
イタリアマフィアがコロナで苦しむ貧困層
支援したのは、日本の暴力団が東日本震災で
災害支援をしたのと似てる
(ただしマフィアはそれを後に当人達から回収した)

警察署内の留置部屋で食事に文句を言うのが
笑える、一般拘置所より遥かに高待遇なのに。

パレルモ刑務所では伊勢海老シャンパン、キャビア
(と女の差し入れ/因みにNOR、SWEの模範囚の
一部も面会者と同じことを出来るほど人権に配慮されてる)
過去回想で時系列が交差

義兄を暗殺される(姉の狂気の演技と台詞が凄い)

裁判が始ると被告の1人サルヴァト―レが麻酔なしで
口を縫い<沈黙の掟>を実行する
(その気になれば簡単に糸を切ってソーイングして、
それを繰り返し口腔周辺が感染症を起して悲惨な顔になれた)

要塞法廷
裁判の被告が悲喜劇(癲癇 癇癪 フルモンティー 神経過敏)

オーダーメードスーツ
(首相が下にLPを履いてなかったのは何故?)

ホワイトタイガー:比喩

後半は法廷劇 
改悛者?名誉ある男 
彼らこそ理念を裏切った
被告VSブシェッタが対決を希望
カロの嘘がバレバレ
(身を滅ぼすだけ)
「個人の家庭問題には一切触れませんでした」
対決を希望したクセに負けに気付くと逃げるチキン達

コントルノ
闇煙草からヘロインに商売買え
「罵られたらやり返さないと」

1987/12/16 大量判決

アメリカで証人保護プログラム適用
銃砲店INスーパーマーケット
(コロンバイン事件後に撤退させられた)
「僕はシチリア人本物のシチリア人」

検事殺害後に乾杯するマフィア達(史実)
ブシェッタが怒りイタリアに再度戻り
1993年悪の総本山リイナの証言をする

6歳の子供から始めて20親等まで
種を絶やせ

1996年 元首相相手に証言するが
相手のディフェンドが遥かに上手
2億リラ国から貰ってる
「嘘は常習的だ」

証言後にブシェッタはアメリカへ
「死ぬなら家のベッドで」
エンドは何故か過去回想
2000年 72歳くらいで天寿を全う

アメリカギャングの抗争や
日本の暴力団間の抗争でも民間人を巻き込むと
流石に警察も取締を厳しくして最終的に組織は衰退
工藤会が典型である意味会長は無能だったと言える)
そこが不思議で組織維持の為にはやるべきではない事をやって
最終的には逮捕されたり衰退させられた反社が普通
(南米麻薬カルテルは別)
ISISやアルカイダも同じでやり過ぎでアメリカを
攻撃したからUBLやバクダディは最終的に殺害された
アメリカに非がある場合もあるが一般市民に手を出すべきではない
末路が分からない奴も愚か。