英語レビュー サンドラの小さな家


☆1223
原題<HERSELF>
邦題「サンドラの小さな家」2020年FIS Eireann Screen Ireland,
BBC BFI(アイルランド、イギリス)

グローニャ 彼女の娘
エイダン 配管工で実質的に工事責任者になる
久し振りに話題にはならない大々的広告もない
作品の割に良作に出会った

女性の自立 
大事なのは仲間・協力

一部の男性(と極一部の女性)には不愉快極まりないと
思うが家を建てる=女性が男性に依存せず生き抜く姿を通し
女性自立を推奨するような内容、
もう1つ浮かび上がるのがアイルランド社会福祉社会保障
一部(と民事裁判の一部)もけっこう描かれている

サンドラの挑戦を描くが
Drオートゥールもそれを支援する事で
回復していくことをサイドに描いてる
掃除訪問先が退役軍医で気難しく嫌な
女性と思っていたら実は私と同じでとても良い人

家の骨組みを立ち上げる時などにアップテンポの
David Guetta - Titanium ft. Siaが流れる、歌詞のとおり
「私はタイテニアム!!」とBGM内容と場面の状況を
シンクロさせるこの曲以外もBGM歌詞は状況や心理と一致
(Titaniumは日本語チタニウム/ 強い硬いの比喩)
しかも1度曲を消して隣人のクレームとそれに言い返し
またBGMを再開するなどコメディー要素もある
(冒頭の曲もその後を示唆してる)良い曲が多い
しかもクレームに
「お宅のお嬢ちゃんも夜中に3回泣く」とか笑える切り返し


DrのPCを勝手に借りて自宅を自分で建築する方法を検索するが
<当然検索履歴閲覧履歴まで消去する知恵はない>ので直にバレバレ
恐らくダブリン近郊


夫のDVで意を出てシェルター代わりの空港近くのホテル住まい
のサンドラとエマモリーの3人は住宅の抽選にも外れるし
職住遠距離で苦労するので自宅を自分で立てることにする

DIY店で店員に質問をしても軽くあしらわれるが
後ろの男性客(配管工)が店員にその態度でクレームを入れる
彼に脈ありと思ったサンドラはアドバイスを求める。
「この国に見返りを求めない人間がいるのか?」

「お尻を見てた顔も映ってたかも」
こういう台詞は日本で簡単に出てこない

イギリス英語とアメリカ英語の 「せーの」表現が違う

サンドラがDIYで釘を買おうとしているとEXのガリーに気付き
急いで店を出る
家の作業をしているとエイダンが「これは値段が高い/予算を考えろ」と
指摘すると事情を説明せずにサンドラが文句だけは一人前になる。
(この辺から雲行きが怪しくなってくる、サンドラは事前説明と
事情説明を怠り全て感情で反論し相手を余計に苛立たせ余計な
混乱を引き起こす、DVは問題外だが無償で手伝っている仲間に
八つ当たりするなど100%サンドラに非がある事も幾つか有る)
しかもその会話中に<立入禁止区域>にエマが入ってくる、
一人残って作業をしてイライラしてる所に再度エマが来て
釘を抜くのミスってエマの左腕を若干傷つけてしまう
(これが後々トラブルになるなど物語の展開も上手い)
幸いにも地主がDrだから一瞬で解決

ガリーの面会日にモリーが車から降りず(正確には降りることができない)
面会を拒否しているのがサンドラだとガリーは逆恨み
(演技力の点に於いてガリーのクソ野朗は完璧、Drは脇役だが
彼女がクソ女から実は善人だった事が分るまでの変化も素晴しい)

作業者みんなでDrとユワンデが作ったカメルーン料理を
食べるシーンが笑えて楽しい(ヤギを毛嫌いするトモ)
ホテルに戻ると面会権の拒絶でガリーに訴えられた召喚状をプレゼントされる
法廷で取り乱せば親権を奪われて終わり(有得ない状態ではない流れ)

しかも裁判では原告側代理人ブリーンが上手も上手で
完全に主導権を握る上にサンドラは弁護士に依頼せず
(形式上全く問題ない特に負けたいなら)
”取り乱して”聞かれた事を答えず、聞かれてもない事で
”自席発言”乱発をするから心証まで悪化する。
モリーの眼前でDVをして恐怖を感じたモリー
拒絶したと証言できて現状のまま(面会権は残り
今後モリーに質問し調べていくことで決着)

ほぼ完成した家に3人で入り見回ってると仲間が
サプライズで出てその晩は皆でパーティー
メハル<皆が集まって助け合う> スランチェ 乾杯

しかしそこへモリーが入って来て「ブラックウィドウ」のコール
クソッタレのガリーが日本で言う<現住建造物放火>をして
せっかく建築した家をSFX放火して全て灰になる

落胆のあまり寝込んでいたサンドラにガリーの母(義母)が
見舞いに来て自分も夫に暴力を受けていた、父親の虐待を受け
それを受け継いだのがガリーで恐らく長期刑だと告げる
アイルランドイングランド王国を形成してないが、
恐らくコモンローで日本みたいな1つの刑法だけで
構成されてない、日本の場合は懲役5年以上)

Drに促されて<跡地>に行くと娘2人が灰を片付け
再建築作業を開始していた


何故イギリス系映画に私が全然違和感を感じないのかと
思ったらイギリスは紳士の国

 

 

 

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