映画レビュー 世界で一番しあわせな食堂

☆1227
原題<MESTARIC CHENG>
邦題「世界で一番しあわせな食堂   」2019
MARIANNA FILMS、
HAN RUAN YUAN HE 、NORDSIK 

1.フォントロンを探して
2.中国人観光客
3.街へ買出し
4.トナカイを追って
5.思い出
6.料理の効能
7.自転車
8.サウナ体験
9.ダンスパーティー
10.ビザの問題
11.山の上で
12.エンディング

シルカ/女性オーナー
チャン/実はプロの調理師
ニュニョ/チャンの1人息子
常に機嫌が悪くヘビーゲーマー

中華料理は体質改善に貢献し病気を治します
だったら中国人で病人はいないはずになる事までは
想定してない製作感がない事もない。
(少なくとも映画上で登場する病気程度は、誰もコロナや
ガンまで治せとは言わない)
チャンが中国人”ジェントルマン”で金は受取らない
礼儀正しい親切<俺の人格を勝手に投影してると思えるほど>完璧すぎ。
2人が結婚する事も最後まで見なくても分る。
自転車禁止は妻が交通事故死だとか説明しなくても
森で迷って直に別人が見つけるとか一部の展開が
イージーすぎるのだけは問題。

中国凄いと直接言わず間接的に言ってるのと同じ
直接的には<中華料理最高><中国人はジェントルマン>
1940年代~2010年代のハリウッド映画で
アメリカの偉大さを惜しみなく披露していたのが
一部中国映画に変わりつつある
(2010年代後半の米中合作映画は
その傾向が強かったがトランプが敵視して
合作はもちろん中国系俳優の出演さえ無くなってる)


映画に出るフィンランド人達の娯楽が資本主義の
手先に毒されてない事も描かれてる、どっちが
幸せか分らない金があれば楽しめるが無ければ
楽しめない日本型と。

知らなかったがフィンランド人はビールが好きらしい


年末年始に何作品か鑑賞したが唯一と言っていい
完全なハッピーエンド型だった。
一応ハッピーに終わってるが別れがあったり
希望で終わったり<衝撃の結末>型だったり、コメディー娯楽作品
を除き最近の映画にはそこそこダーク傾向に初めて気付いた。

長距離バスからアジア系の父子が小さな町の
ポホヤンヨキ POHJANJOKIにある
シルカ食堂&バー(兼ガソリンスタンド)前で下車する
食堂に入るなりフォントロンを知らないかと尋ねる
知らないと答える女性オーナー。

丁寧にアジア系の<おじぎ>をしつつ他の客にも尋ねるが
皆知らない、食事を済ませてもそのままテーブルで
寝込むほど疲れてする事もない、閉店時間になりシルカ
使ってない家に泊めて貰う。

レヴィ 少しは大きな町
フィンランドの人口経済・人口密度を想像しよう)
道路がほぼ舗装されておらず人工的構造物が例外で
大自然のど真ん中。

KIITOS ありがとう

翌日もレストランに座ってると大型バスが故障し
修理に手間取ってると<世界を経済制覇中>の多数の
中国人観光客が襲ってくる、料理にやや不満がありそうだが
チェンが助け舟をだし料理を手伝い
<ゲイ以外の白人>は食わない料理を食いまくる。


寿司というワードが出たが
北欧の3国でも寿司は普及しノルウェー
日本と同じ捕鯨国で一緒に世界を敵に回してる。
(他の北欧映画でも寿司が場面に登場する事は多い)
捕鯨は文化だ伝統だという人に聞きたい、
最後にクジラを食ったのは何時間前?

その後も中国人旅行客が来てチャンが料理人として
働くようになり繁盛しだす、そこへパトカーが来て
警官2人が飯を食い、シルカがフォントロンのことを尋ね
怪しい雰囲気(あのシーンでフィンランドも公務中制服着用で
レストランでの飲食が禁止されてない事が分る、日本は違うが)


トイレのシーンは下品だがそこがウケル
「危険に生きろ」
ゲームを取り上げられたニュニョが1人で
帰ろうとしたらランディアを追いかけ森で完全に迷うが
食堂の常連客ロンパイネンが都合よく発見し助かる。
(クワッドバイクが日常の乗物だとも分る、
世界の軍隊ではクワッドバイクは必須アイテムで
導入してない自衛隊ガラパゴス化してるのは偶然ではなく、
自衛隊ガラパゴスは数え上げればきりがない)

常連客2人がクロスワードパズルをしていて
アイスホッケーの名選手<フォロストロム>が答えの質問で
やっとで探していたのが彼が探していた人物だと分る。
借金に塗れたチャンに金を渡し救ってくれた恩人だったが
既に死去していた。

病気が治ったのはロンパイネンだけではなかった・・・
中国人に人気だけでは終わらずフィンランド人全員とは
言わないが少なくともポホヤンヨキの住人を徹底的に
治癒していく・・・・・・病院キラー 医療機関キラー
トータルではそっちがいいかもしれないが医療関係者には
迷惑行為<デス バイ チャイニーズフード>
中国人に肥満者がいるのは単なる例外?


2人が帰国しようとするがシルカが引き止める
(教えてくれるならもっと早く教えてもらうべき
最初からその気がないなら別だが帰るから教えては
シルカのご都合主義)

地元の小学校の児童が<社会勉強>を兼ねて食堂に来て
キッチンと調理の見学と食事をする
(フィランドの学力が世界でトップクラスの理由が
垣間見える、日本では国家企業の為に教育を叫び
フィンランドは児童生徒学生の為に教育を考える違いがある
教師は院卒以上の学歴なのもその一因だろう、だからと言って
日本で教員資格を院卒以上に絞れば良いかと言えば別問題)
POLIISI

地元の子供達が自転車で遊んでいてもニュニョが遊ばないので
シルカが余計なお節介をする(どっちもどっちの感がある)
彼女の調子が悪いので中華料理の思想を説明し
スープを作り飲ませ彼女の<毎月の痛み>を改善する。
薬膳

店内のディスプレイまで中国に席捲され
介護施設の仲間まで引き連れてくるから
大繁盛

トニャカイ

シルカが勝手に自転車をニュニョにプレゼントして
チェンと揉める。

チャンのビザが切れそうになり帰国する事になる
帰国前に常連客達が恩返しにフィンランド流の
<オ・モ・テ・ナ・シ>

最後は多少ミスリーディングして
ほぼ予想通りの結末で2人が結婚。