最低で最低の大臣と官僚 Star Fighter


☆754
原題<STAR FIGHTER>
副題 SIE WOLLTEN DEN
     HIMMEL EROBERN
????ドイツ

01 運命的な出会い
02 目立ちたがりで非常識
03 エンジン停止!
04 結婚式
05 ディーターに異変が
06 事故原因は?
07 俺が体制を変える
08 墜落現場へ
09 体制の腐敗を暴く為に
10 現地で訴訟を
11 死んだ夫のために
12 エンドロール



スターファイターはF104戦闘機の愛称
(イーグルとかオスプレイあの類)
副題は<大空を征服したかった男達>と出たが”憧れた”
が一致しそう邦題の副題はオスプレイと寸分違わず
「”未亡人製造機”と呼ばれたF104」
序にLCCまで考慮し”全体を通して見れば”V22も格段に
優れた輸送機とは言い難い
916機導入した機体で262機(28.6%)も墜落する欠陥機であり
その事故を巡る”闘い”(116人死亡--推計7%の
F104パイロット、ECで墜落年月日を掲載)
責任の所在と原因の究明は今もなされてない
政府ドイツ軍を批判してその点も凄い。
当時の社会情勢としてベトナム戦争
(日本以上に反戦運動が激しかった)
非常事態法の制定などが僅かに描かれる

ロッキードは当時日本でも田中角栄が問題になった
石原慎太郎は陰謀だと騒いだが各国政府に金をばら撒き
買収していたのに日本だけ狙い撃ちしたというのは
情け無い誤解で陰謀論としても惨め過ぎ(信者も愚か)

アメリカの核戦略に組み込まれたドイツには日本と違う
背景がある戦闘機の性能も迎撃としては兎も角爆撃機としては
難しいし飛行テストもドイツ国内で行なってない試作機段階で
購入しているとか疑惑だらけ
(天候や乾湿などの環境も一因と言われてる)
CGとVFXでどのように描いているか知らないが
比較的上手く飛行シーン等を描いてる




女性ファッションも時代背景でセットで付いてくる上
パイロットの妻には美人が多い」by WM なので
(今ならセクハラ)EYE  CANDYになってしまう
デザインやカラーなど今の先端と偽っても分からない

チャプター05で主役の部下ディーターが飛行中に気を失い
スウェーデンへ自動操縦で飛び続ける、スウェーデン機が
スクランブルで飛来しエスコートし町の上で墜落する計算
だったので撃墜許可が下りる幸か不幸か山脈に墜落した、
こんな事故まで有ったとは。



シーファーとベッティの出会い恋愛や結婚など
その当時の年齢なら当然の通過儀礼を済ませていく
無鉄砲で無責任なパイロットのシェーファーそれが理由で
編隊長のチャンスを一度逃す、欠陥機なので何機も何機も
落ちる、遂にシーファーも1/116となってしまう

此処で簡単に引き下がらなかったのがベッティで徹底的に
原因調査を求め司令官と面会したり大臣に面会しようとするが
流石に手前の格下の官僚?で誤魔化される、余計に怒りに燃え
<他に多数居る未亡人>つまり
パイロットで殉死した夫の遺族に連絡をしまくり
その遠因を探ったりする
操縦ミスで片付けられているが住宅地付近なら
最後の最後まで脱出しないのにそれを個人に負わせていた、
西ドイツ軍は本来はF104を導入する
つもりは無かったのに賄賂で購入するように変更した噂は掴む
モリカケと同じ認めない証拠も残すはずがない、
 いや改竄文書で残したか)

疑惑をSPIEEGELに掲載してもらい
(ドイツのタイムとかニューズウィークみたいな存在
日本にこんな優れたメディアは無い)政府を批判するが
逆に政府に反撃され悲しみに暮れる未亡人が
根も葉もない噂を流したとか軍の情報部が拘束し
東ドイツ接触してないかとか調べられる
ベッティの友人ヘルガが反政府運動をしてるのでそこまで
把握されていた
(その彼女が手伝っていたのは言うまでもない)

初めはパイロットの妻の仲間も手伝うが、
嫌がらせの電話や家には取材の記者が殺到とか
それだけでなく地域住民からも
パイロット仲間の妻達にも無視されたりする

個人で訴えても勝ち目がないので未亡人32人を集め
集団訴訟する作戦に変更当初は未亡人達も賛成しするが
年金打ち切り通告妨害工作で翻し手を引く、
防大臣の息子も殉死ししてしまいその未亡人が加わった事で
他の未亡人達も賛成し集団訴訟
空軍は訴えられない国家機関だからとロッキードを告訴する
(SPIEEGEL記者が弁護士を教える)
和解となり300万ドイツマルクの賠償金を受取る
(示談金は誠意であるというのはロッキードの言い分)
巨大企業相手で個人なら勝訴に近
い犠牲者の名誉と遺族の誇りを取り戻す
責任はロッキードで判決が出る頃には大臣は辞めてると抜かす
ドイツ政府ドイツ軍に公正を期待したくなるがこの当時は酷い
しかし今のドイツ政府は日本よりは遥かにマシなのは確かだ

弱い立場の人が強いもの大きい相手政府企業に立ち向かうのは
仮に敗北しようがその勇気信念意志は賛辞しかない
愛する夫を失った妻達が名誉回復を求めほぼ勝ち取った。