「ヘンダーソン婦人の贈り物」




五十二「ヘンダーソン婦人の贈り物」
(ミセスヘンダーソンプレゼンツ)2005イギリス


ジュディ・ディンチ(007シリーズの 上司 X役)
 ☆☆☆☆☆ <NF>


この題名、直訳すると:ヘンダーソン婦人提供とスポンサーの意になるが、ストーリーで(贈り物)という言葉がでるのでまあ許せるかなと思える意味かな史実で1936年くらいに夫を亡くした70歳のヘンダーソン婦人、大金持ちの貴族でこれからの人生何をして生きて行くか迷おうとした時、未亡人の先輩が先ずはランチからと誘い、チャリティー、刺繍などを提案するがどちらも面白くなく止めてしまう、買い物をすればと言われなんと(劇場)を買って改装してたら、未亡人先輩が言うには「私は宝石とかを買えばよいと言った」と呆れられる、しかも劇場経営のノウハウを知らない、取り敢えず支配人を雇おうとするが約束の時間に遅れてきたり、遠慮のない物言いで支配人は帰ろうとするが「劇場の運営は全て任せる」と言う一言で彼は承諾する。


普通の劇場ではつまらないとこれまでの常識を破り、1日2回公演ではなく終日公演形式をとったその「ウィンドミル劇場」は初めは盛況だがよその劇場が真似をして集客力が落ち込む、その時ヘンダーソン婦人が「ヌードを売りにすればよい」と簡単にのたまう、今でこそベッドシーンやキスシーンに終いにはレイプだってなんでもありの映画やテレビだが当時の感覚ましてやお堅いイギリスなんだから簡単に出来るわけが無い、

当時の長官“チェンバレン”と知己だったので面会し話しをするが

乗り気ではない、ここは空気が悪いから散歩しようと公園を歩いてると「.
アラあんなところにテントが」と自分が用意していた食事用のテントに誘って、高級な食材で食事をしながら「絵画のように動かない」「初回を私が見て判断する」との約束を取り付けて何とか返事を貰う。


このときの会話が可笑しい、日本で言えば大臣に相当するのだが当時の地位は今とは比較にならないほど高い、そんな人物とお茶目な未亡人の会話。

さて今度はモデルを探さないといけない、中々上手く行かないが何とか見つけてからオーディションをして、練習をしようとすると「「恥ずかしい」「決心がつかない」「回りで見てる」となかなか脱がない中、一人のモデルが「男性も脱いで」というので男が5人くらい、支配人も全部脱いだ時にヘンダーソン夫人が来て一言「あらやはりユダヤ人だったのね」と(割礼:どうするかしらないがペニスをなんかするらしい)画面では修正がかからず、男性自身、ぞうさんのお鼻が丸見え!!


さて初回公演は・・初めはシーンと静まり返っていたがチェンバレン長官が拍手したので会場も割れんばかりの拍手になった、長官が直々に楽屋にお褒めの言葉をかけにくる位感動し大成功してゆく、成功を祝うパーティの席で支配人が妻を紹介して婦人は機嫌が悪くなり、支配人と対立し劇場に出入り禁止となる、しかし未亡人先輩のアドバイスもあり変装して入ったり、
着ぐるみでオーディションに参加したりする、この時は支配人も怒りタクシーで追跡してボート中の婦人に文句を言った、今度は2人乗りの飛行機に乗ろうとするとき婦人が、オーディションは正しい判断でぬいぐるみを入れなかったのは良いけど、看板に「ヘンダーソン婦人提供」が抜けてる、
支配人の名前もという・・・・・・・・


原題はここで出てくるわけだ、飛行機の行き先を北フランスに変更何故なら1915年に婦人の一人息子が第一次大戦でそこで戦死して墓があったから、第二次大戦が始ると劇場も空襲を受ける中、地下にあったしヌードを売りにしていたんで兵士が集まるようになる、余りにも集まるので空襲の時に危ないの公演を禁止される、そこで支配人は長官や夫人を兵士の前に来るように仕向ける、ここからが1番感動した部分で婦人がヌードを鑑賞させた理由を語り始める、息子が戦死して遺品が来たときヌード写真が有った、
息子は一度も女性の裸を見ず亡くなったかもしれない、だから他の若い兵士にはそんな経験をさせたくないと・・・・・劇場はロンドンで唯一戦争中
継続して公演ができたそうです。


 


イギリスのノンフィクション的分野では傑作 史実、誰かのためになったとかもうこうこられたら感動するしかありません。