USネイビー ホスピタルコープスマン (Hospital Corpsman, HM) は、アメリカ海軍に所属する医療専門の兵士で、しばしば「コープスマン」または「Doc」と呼ばれます。彼らは、海軍および海兵隊の隊員とその家族に医療サービスを提供する上で不可欠な存在です。
主な役割と任務
ホスピタルコープスマンの役割は非常に多岐にわたり、以下のような任務が含まれます。
* 医療処置と応急処置: 病気や怪我の予防と治療を行います。これには、応急処置、予防医療処置、外傷治療などが含まれます。
* 医療施設での業務: 海軍の病院や診療所といった医療施設で、臨床技師、専門技術者、医療事務担当者、医療提供者として勤務します。放射線科、理学療法、採血、歯科、手術、家庭医学、病理学、女性の健康など、様々な医療分野で医師や看護師を補佐します。
* 野外での医療支援: 海兵隊の部隊に配属され、戦闘環境を含む様々な状況下で緊急医療処置を提供します。SEALsやシービーなど、特殊作戦部隊にも帯同し、最前線での医療支援を行います。
* 独立した任務: 医療士官がいない船舶、潜水艦、遠征部隊、特殊作戦部隊、孤立した基地などでは、独立して医療を提供する「独立任務コープスマン(Independent Duty Corpsman, IDC)」として活動します。
* 予防医学と公衆衛生: 予防接種の実施、衛生管理の監督、職場の安全衛生状態の維持なども担当します。
* 歯科医療: 緊急歯科処置、歯科用X線撮影、歯冠やブリッジの作成など、歯科関連の業務も行います。
* 記録管理と研究: 患者の治療記録の維持、臨床検査の実施、医療研究への貢献も行います。
* 訓練と教育: 隊員に医療援助、セルフケア、衛生に関する訓練や教育を行うこともあります。
勤務環境
ホスピタルコープスマンは、陸上の海軍医療施設(病院や診療所)だけでなく、空母や潜水艦、あるいは世界各地に展開する海兵隊部隊など、非常に多様な環境で勤務します。戦闘地域での展開、災害救援、人道支援任務などにも参加し、医療ケアを提供します。
歴史と重要性
ホスピタルコープスマンは、米海軍の歴史において最も多くの勲章を受けている職種の一つであり、その勇敢さと献身は高く評価されています。彼らは、軍全体の任務遂行能力を維持する上で不可欠な存在です。