Review ダーティーガイズ 原題ピガール街パリ市

 

ポルノを止めるな!!
☆1120
原題<  PARIS PIGALLE     >        
邦題「 ダーティーガイズ 」2018フランスベルギー

 

マルタン イケメン 元空挺隊員 汗っかき→ヤク中
(彼はダメ男を演じさせたらルックスとのギャップで似合う)
セルジュ ヒゲ 他人のベルト 時計を勝手に使う
カプリス ストリッパー兼女優志望のポルノ女優 
モーリス 対象のボス

アンダーカバー中の捜査官なのに捜査は殆どしない
むしろラストは<寝返る>(厳密には違うが)

フレンチノワールのダークな物語ではないとは
思ったが完全に<ラスト5分の衝撃>レベルで
”予想を覆されるエンディング”になる
(ラスト5分の衝撃とか書けばどんでん返しと
ネタバレになるからよして欲しいのに使う広告予告は酷い)

アメリカ映画の潜入捜査だと捜査時の緊張や証拠集め
ボスに近付く過程になるが、欧州型は特に刑事の
<個性><人物像><家庭>など個人の物語になる場合が
多くこの作品も2人のはみ出し捜査官の人物像をけっこう描く

そして潜入捜査時に<やってはいけない>捜査対象への
感情移入(仲間意識や恋愛感情=セックス)も平気でやる
だからこそ面白かった部分もある。凶悪組織相手だと
実際の潜入捜査で刑事とバレたら(税務調査官らしいが)
即座に殺害されるならまだマシな方で最低でも拷問死
最高でも拷問の後に苦痛を伴い遺体も例えば<硫酸のお風呂に入浴>で
形状を止めてないなど悲惨な末路だから捜査官の緊張ストレスは
尋常ではなく、回数や期間に制限もあるそうだ。

毎回毎回というかビジネスに絡めて見てしまうが
捜査が失敗するのも当然で最終目的は脱税での
スケープゴート的に見せしめ逮捕なのだが、その過程で
<ストリップ劇場の経営>なのに何時の間にか
<ポルノ映画撮影>が目的化し手段と目的の混同になってる。
(ビジネスとして行うなら劇場は撤退でポルノに集中すべき)
似た傾向のコメディとして韓国作品が鶏唐の食堂で大爆笑を作った
日本でも現実社会でGoToトラブルという悲惨な手段と目的の混同で
感染制圧と景気回復の両方失敗する令和史上に残り世界のメディアが
嘲笑する大失敗を披露した。

出演者が他のマイナー気味作品では主役級
店員役の雇われ移民系が笑える
女性はフランス映画の典型で美女ばかり


家族


ポルノ映画 ピンク産業の裏側をフィクションもあるが
描いてる(ネット世界初の黒字サイトはエロサイトで
SNSはエロ活の手段、まさかARPANETの開発者も
これは予測出来なかっただろう)

汁男<さるチン>が大爆笑 

宣伝が足らないとショートポルノを製作し
上映しながらストリップを営業したら
V字回復(落ち込むほど売り上げがあったとして)
そして失敗の典型<手段の目的化>


尾行張り込みしてる間にコンビが
ケンカするのが笑える
潔癖症VS無頓着の不潔でルックス等も
正反対というのがバディ映画の鉄則)

女が倒れ「起して、手を使えないわけ?」→拍手

久し振りに家に帰ったセルジュが(うんざりしてるのが描かれる)
娘のテニス練習試合を応援し<モンペア>で応援しまくり
娘がしょぼくれる(愛情のベクトルが狂ってるが娘を
嫌ってないのは確かだ、こんな親だと子供も困る)

捜査対象のモーリスが極悪人ではない
竹中シャイロック平蔵みたいな守銭奴でなく
周囲の女性を家族と思う優しさがある。

エスキリストの写真

「仕事は甘くない、本当はうんざりだ」

REOスピードワゴン

ボス<モーリス>の父親が死んで森の中に無許可土葬
(時々この手の意味不明のエピソードが多く
マルタンは独身で家族がいないので捜査対象者達が
家族(擬似家族)のようになってしまうそれを描いてるのか?)
どちらかというと無口でモーリスたちのセリフで物語の流れがある
「彼女達の父兄恋人のようになりたい、大事にしろ君の家族だ」

ポルノ映画を撮影しその費用の差額を脱税
(必要以上に払った事にする)

「現行犯逮捕しないと凄腕弁護士に負ける」

カプリスのヒモ野郎に嫉妬したマルタン
彼女の前で構わず浮気をするしヤクを口実に
彼の契約を解除し別れさせようと画策
マルタンもヤク中のくせに)

実はセリフにも伏線がある
「毎回バックばかり嫌だから違う体位でして」
”地下鉄切符”で毎回のハメに
ロケ場所のシャトーの持ち主が連絡日と違う日に
来てドタバタ「生殖の百科事典」

捜査側が撮影班まで逮捕すると言ったので
2人が反抗する引き金となる。

ポルノだがその撮影を通して映画撮影
映画の良さ(あくまでも製作側だけだが)も描く

「上層部はひた隠しする」

ラストシーンは奇跡?(ただの夕日にしか見えない)

最近の日本のアダルト産業が衰退するのは
ネットと人口減少好み細分化だけが理由ではない
製作側が売れない原因を作ってる事が分ってない
(通常の地上波TVの視聴率低下や音楽産業など
全てに共通する)