BOOK Review サイバーハラスメント


☆サイバーハラスメント

副題 現実へと溢れ出すヘイトクライム

ダニエル・キーツ・シトロン

ボストン大学教授:公民権法 表現の自由 サイバーが専門)

明戸隆浩 唐沢貴洋 原田学植 監訳
大川紀男訳

明石書店¥4500

日本では無関係な人を犯人扱いし
実名掲載したら別人トラブルが多いが
米国では<もの言う女性がネットで叩かれる>
<リベンジポルノ>など日本でも発生してるが
もっと以前から起こっていたことが事例として掲載。


アメリカの社会保障番号(日本のマイナンバーカード番号)が
流出したときの恐ろしさも分る(正確には曝された)

加害者のやり口がエグい上に加害者達はオンライン上で
<祭り状態><競争>で煽る心理から過激になり
その被害者本人とは面識も利害関係が無い場合がある等
日本のネット掲示板と共通する部分も多い。


対抗策は法規制と警官やFBIなどがネットに強くなる事
(時々表現の自由を盾に何を言っても許されると勘違いする
輩がいるのはアメリカも共通してるがあっさりと論破されてる
その法理論を知っていれば言論の自由の適用は出来難い事を
平気で言論の自由を振り翳してる、名誉毀損が簡単に成立
しないこともその意味ではサイバーハラスメント被害者が
簡単に裁判では勝てないことも意味する)

FBやヤフーなどが免責されてるから内部でどういう
コメント書き込みがあっても罰せられない事
(ある意味当然で免責になるがトランプが激怒してる)
逆にリベポ削除に金銭を要求するサイトがある事

第7章 8章と法改革の提言や理論となると
正直私の頭ではボストン大学のレベルには
到底追いつけないので難しく分らないこともあったが
<ネットは自由>という初期の幻想を捨て規制導入を
求めてる事は分る。