「ザ・インサイダー」





六十四 「ザ・インサイダー」アメリカ 
 ラッセルクロウ アルパチーノ ☆☆☆☆☆


 


これも実話に基づく、理由は分からないが洋画と邦画の違いで洋画では冒頭にただ「史実に基づく」とか簡潔なのに邦画は最後に
「史実に基づき、一部フィクションを交えて製作、実在する団体、個人とは関係ありませんETC]・・と結構長めに断る、テレビでもよく見かけるパターンで気付く人も多いでしょう。あくまでも私個人の好きな分野だから感じるが、洋画(英米仏)では実在の事件、人物を扱った作品群が珍しくない中、邦画はそのような作品では「大作」が少ない、無いわけではないが予算規模、出演者とか宣伝とか話題にならない、特に企業の問題(例えば水俣病チッソ薬害エイズ、様々な価格カルテル)を取り上げるとなるとそれが日本企業だと相手にされない上に、妨害、役者は他の企業のCMさえ起用されなくなるだろう、ところがアメリカだと企業は(あの事件は当社の汚点で今後再発させない為、また今は姿勢が変わったことを示す為)と協力するのだ。洋画でも娯楽作品、商業作品が多いが邦画は娯楽と商業しかないな


 


時代は1990年代


冒頭は目隠しをして車の後部座席に座らされある部屋に連れられてきた「CBSニュース高視聴率番組“60ミニッツ”プロデューサーのアルパチーノ、パレスチナの最高指導者に番組出演(インタビュー)の交渉に連れられてきた、取り敢えず指導者は了承。


そして後日インタビューも成功し自宅へ戻る。


(別のシーン)

研究室か実験室らしきところで何人かが誕生日を祝うケーキや飲み物で楽しそうにしている隣の部屋で片付けをしている“ラッセル”、見ただけで気付く人は気付く「解雇」され部屋を片付け、警備員に睨まれながら会社を出て自宅に戻る、自宅では小学生の2人の姉妹が遊んでいて、ベランダでは妻がワインを飲んでいた(比較的裕福な生活をしてる、

この時点ではどんな企業でどんな地位にあったかは分からない)


夫婦で会話してると妹が駆け込んできて「姉が苦しんでる」と姉は喘息もちでぬいぐるみのホコリをすって呼吸困難になった吸入器というのか呼吸器か知らないがそれを吸って安定する(決して少なくない医療費の負担があると言う事、後で会話でも交わされるがこういうシーンで説明するのも1つの表現方法)、翌日に父親が姉妹を学校へ送っていくと言ったら妻は
「会社は?」「退職した」と言うと妻は「今後の生活はどうなる、医療費,、私立学校授業費、住居費・・・・」と切れる(この瞬間、もうこの夫婦が今後別れると想像した方、正解です、これから私も働くとか好きな仕事を見つけてとか言えないんだから)


(今度はアルパチーノ自宅、まだ2人に接点が無い)


自宅で妻といる時にちょっとした大きさのダンボールに入った宅配便が届く、内容が「燃焼・・・」と専門過ぎて殆ど分からないので知り合いに電話して内部告発らしき書類が届いているが、このような研究に1番詳しいのは誰かと尋ね「ラッセルクロウ」を知る、彼に連絡するが妻は「あの人は電話に出ない」と切られる、ファックスをするが「NO」との返信が来る、諦めずに再度送るがそれも「NO」、やっとでホテルで会うことを取り付け


書類を見てもらうとそれは「フィリップモリス(PM)」の煙草の有害性に関する書類であった(当時はまだ煙草の有害性を会社が認めずに、ガンや様々な病気の原因とは無関係とPMを含め会社側が主張していた)、この書類について証言してくれないかと頼まれ、

「私は退職した B&Wの研究のみに守秘義務があるのでこの書類なら

大丈夫」と承諾。


その後かれがB&Wで研究部門で副社長をしていた事(大企業だと副社長だけで5人以上なんて珍しくないとは言え重役中の重役)、社長と意見の対立があって解雇されたことを説明して分かれる、その後ラッセルクロウがB&W社に呼び出され守秘義務について再度確認したいと言われる、社長は嫌みったらしく、担当弁護士は高慢に「契約を破ったら退職金は無い、医療保険も使えない」と言うのでラッセルクロウは「必ず守る」と怒って出て行くが向かった先のゴルフの打ちっぱなしなんかに尾行が付いたりしたので、アルパチーノに「あんたが会社に漏らしたのか」と激怒の電話をする。翌日に子供を学校に送ろうとしていたところにアルパチーノが現れ、「私は出演者を絶対に守る、裏切らない(これが彼の信条で後でも出てくる)、だいたい証言もしてもらってないのに裏切ってどんな得があるのか」と言ってなだめる、学校へ行く車に同乗して帰り道に河岸でラッセルクロウがこれまでの職歴で「主に薬品会社(ジョンソンアンドジョンソン等)で研究開発部門にいたが、年収のよさで煙草関連企業に移ったこと、ジョンソンアンドジョンソンの当時の会長は優れた人物であったこと、B&Wの会長はニコチンの有毒性を気にせず販売増のみしか考えず(低タールの商品とかニコチンに吸収率とか)それが元で意見対立して解雇されたこと」を説明した。


 


やっとで煙草の有害性についての資料(証拠)や証言のインタビューを収録するが、その番組“60ミニッツ”=「CBSニュース」の親会社「CBS」に呼びつけられ法務担当弁護士から「今放送すれば、煙草会社から損害賠償請求をされるかもしれないので控えるか、主要な部分をカットして下さい」と言われる(スクープよりも我が身が大事だったのだ)


証言をしたラッセルクロウの自宅では夜に机に向かってる彼に娘が
「庭に誰かいる」と呼びに来たので拳銃を持って出てゆくが誰も居なかった、しかし花壇に足跡があり明らかに侵入者があった、さらに別の日には脅迫メールで「証言したら一家を殺す」、また郵便ポストには拳銃弾が置かれていた、FBIに連絡すると自宅に来た捜査官達は

「拳銃は所持してますか?」「何故所持してるのですか?」

「ポストの弾丸の口径と一致する」と真剣に取り合わない上に、
被害者宅からパソコンを押収したりと不審な行動をする、

アルパチーノに電話すると、彼は知り合いのFBI捜査幹部に聞いてみたが恐らく、退職したFBI捜査官がB&Wに転職しそこから指示が出た

らしい・・・・・・・。


とりあえずアルパチーノの知り合いの警備員たちにボランティアで
自宅と身辺警護をしてもらう。


 


別の州で州政府が煙草会社に対して医療保険金の損害賠償請求みたいな裁判をおこしていてその証人として出廷する為に空港へ行こうとすると、
会社側の者から「裁判所通知」を渡され
煙草に関する全ての守秘義務がある)と知らされる、
裁判のあるところに着くがその通知を見せて迷っている(証言すれば数年間は刑務所に入るかもしれない=人生を棒に振りかねない)目的地についてから証言するかどうか迷ったが結局は証言する、そして

自宅へ戻ると今までのことで疲れた妻は子供をつれて家を出て行っていた。


新たな職探しを始めたラッセルクロウは高校の教師を目指したが面接で
「あなたの経歴は立派過ぎてここでは合わない」と言われるが
何とか採用される(化学教師)


 


証言をされたことでB&M社が反撃に出てラッセルクロウが初婚で
分かれた妻に慰謝料を払わなかったことや通信販売で支払いを
拒否したことなどを取り上げ新聞社に漏らした、

それを知ったアルパチーノがラッセルクロウに何故黙っていたのかと怒るが、慰謝料も信販売もきっちりとした理由があってのことで

相手の策略だった。


しかし会社の中でもアルパチーノが孤立しかねないことになっていたが、
結局会社内にいる人間も利益と保身の為で「報道」に対する誇りとか
信念が欠けていたのだ。


 


ラッセルクロウのインタビューを放送すれば彼自身の問題は解決するのだが、CBS内のごたごたの連続で全く進展しないまま暫く時間が過ぎたが、アルパチーノがテープを編集して遂に放送する、それが1990年代に
アメリカの煙草会社が政府に保険金の損賠賠償等を支払いをするきっかけになる、ラッセルクロウは全米で最も優れた教師に選出され、

アルパチーノは自分の信念を通せない番組とスタッフ、

会社に嫌気が差して退職。


 


なんだかあたまでっかち尻つぼみの文章になった、記憶で文章を書いてるので。