軍葬

 

☆サクリファイ


2020年7月に米本国で15th MEU所属AAVが
訓練中の事故で海没し9人程が事故死した。

その部隊葬(軍葬)の一部が公開されていて
コロナ禍だから<ソーシャルディスタンシング>で
マスク着用の下で行われていた。
(この部隊のアカウントで海兵隊のアカウントでないので
直に分からなかったし直にこのように書いてない)

15th MEU戦闘上陸チーム第二中隊の連隊長クラス(中佐)が
弔辞を読みFIRE PARTYが弔銃を撃って
葬儀などで流されるあのトランペットの演奏。
この時にその中佐が言葉が詰まって涙を拭っていた
事故とは言え9人の隊員が亡くなり出世が難しく
なったことを悲しんだとは思えない
(通常の戦闘で避けられないならともかく、米軍は
処罰が厳しい)


アーリントン墓地の米陸軍儀仗兵の公式アカウントが有った
恐らく米国民でも分らないアカウント名で登録者は600人も
いなかった、葬儀よりもリクルートや訓練の映像が多くむしろ
葬儀に関しては準公式や陸軍で発信してる
(個人でも遺族が配信してるのがある)

アメリカ海軍の巨大基地を海軍の公式チャンネルで紹介していて
米海軍が13のナンバーを使わないから13番桟橋がない事を説明し
その基地の面積・所属軍人数や艦艇数の説明・歴史などを紹介
していったが、私が1番印象に残ったのは30年前の事故での
犠牲者の追悼記念碑と20年ほど前の駆逐艦コールのテロ攻撃での
追悼記念碑があり今でもその前後で慰霊祭が行われている事、
それだけ米軍米国が戦死者など軍人の死を崇高に悼んでるのが
分る(駆逐艦コールの艦内の事も以前書いた、
犠牲者達の名前が食堂や死亡した部屋などに掲げられている事を)


空軍は海外からの<名誉飛行>での帰国シーンや
そこからの国内での<尊い乗換>で要は棺を
機体から降ろす映像が多い。
(霊柩車内にカメラを設置し車内からドアが閉まるのが
見れる)

TVでも海外で戦死して棺に入って帰国する兵士と
それを迎える遺族(と多くの警官や儀仗兵達も)を
流す番組も珍しくない。
ただしアフガンやイラクでの厭戦感が漂ったら
飽きて途中でやめた事が多いらしいが。

戦死者は以上だが帰国の様子をサプライズで用意するのも
好きらしく生きて帰還して家族に再会するのは
TVとしても(軍としてはそれ以上に)映えるらしく
幾つもありフットボールのチアガールの娘の
ハーフタイムショーで父親が帰還して後ろから驚かしたり
(数万人の目の前でやれるのがアメリカ、恐らく数分だとしても
試合時間が延びたりする)
小学生の娘の学校の手品ショーで箱の中から出てくるのが
クウェートに派遣されて帰国した母親だったり
そういった事をやれるやるのがアメリカ的。
(TVでも流すのが驚く)

戦地派遣での帰国なら棺に入って戻ってくる事も有り得るのがアメリカで
実際事故死など戦死以外でも死亡率は決して低くない。

LAST○○
LAST○○としてそういう慣習まであるのかと知らなかった事も
けっこう紹介してる、映画でも流れの中で演じられてるのに
全く知らないのが圧倒的多数の軍事に詳しい人達だから
その映画が貶されそのシーンへの言及がなかったのもやはり日本だと思う。
(殆どのレビューを読んだが私以外で言及してるレビューがなく、
私が知る限りそのLAST CALLが映画で描かれたのは
その映画が初めてだった、大まかな傾向として軍事に詳しい人々に
貶される映画が現実を描き、褒められる映画は映画上の演出
フィクションに満ちてる事が多い、娯楽作品だからリアルさを
問わずストレス発散程度で見るなら構わないがあんな
フィクションだらけをリアルリアルと礼賛してるのは・・・・)


PS
陸自の某師団が師団実動演習を5分ほど流していた
アメリカ軍が基本的に説明を省き映像だけを大量に
流すのと比較すると自衛隊はテキスト(テロップ)などで
解説をする傾向があるので何をしているか、その動きを
何と呼称するか(陣地侵入とかその他)が分り師団演習なので
大規模演習の流れが分ったのは良かった。

ざんねんないきものには<ねとうよ><あべしんぞう>等が
掲載されてない不具合があるがその陸自映像の残念な点は
BGMがダサかった、ドローン映像などモニターにモザがあった事。

ドローンのモニターはもちろん司令部のモニターすら
隠さない場合も多い。