☆アフガン戦争


欧州国防省が単発90分のドキュメンタリー番組を公開していた
半年以上にわたり派遣された特殊部隊員達を描いてた。
特殊部隊だがグリーンベレーデルタレベルではなく、恐らく
レンジャー連隊レベルの隊員達らしく顔も何も隠さなかった。
(装備や兵器が母国一般兵とは明らかに異なりエリート兵なのは
分るし母国語だけではなくアメリカ軍基地に同居してるので
アメリカ兵とは英語で会話する、英語が出来なければ特殊部隊員に
なれないのか?)
ただエリート兵と言ってもアメリ海兵隊の一般戦闘部隊程度
もっともそれだけでも自衛隊一般部隊より遥かに進化してる。


FOBに派遣配置されシャワーは掘っ立て小屋の上にタンクを置き
ホースにバルブを付けて上から垂らす程度、兵舎は一応自衛隊で言う
ソイルアーマー/巨大な砂袋で囲み安全だがそれ以外も殆ど簡素で
キッチンはアフガン兵が石で囲った直火でこれがホントのキャンプファイアー
(鍋とかもアフガニスタン流だがMREよりはマシだと思う)

野球場の半分程度の広さに1個小隊~2個小隊レベルの規模で
アメリ空挺部隊兵とその欧州特殊部隊員とANA)
タリバンが嫌がらせか何かで数発撃ち込んで来た、監視哨の
機銃数基が文字通り火を吹き撃って撃って撃ちまくるだけではなく
120mm迫撃砲も撃ち反撃するが多分戦果はない。

笑えたのがアメリカ軍の大型の手投げ式ドローンを
欧州兵が投げるのだが1回目は見事に離陸失敗で墜落し
主翼が取れた(直に組み立てなおしは可能だったが
それが不能な破損も当然発生する、だから通常2機セットで
ドローンは配備する)、それを隠さなかったのは立派で
沸騰ワードなら凄い凄いで失敗シーンは隠したと思う。

他に笑えたのが補給はC130輸送機によるエアドロップで
そのシーンは何と危険地帯(タリバン側で住民がいるところ)に
幾つか落ちて川にも落ち自軍には1つも届かなかった。
その駐留の間に一度だけしかなかったかもしれないが
この手のミスは戦時では日常的に発生する、映画ホースソルジャーの
中でも描写がある、物資に貧しいアフガニスタン人達は
サンタクロースの季節でもなく信仰も別だがありがたく殺到し受取ってる。
(パレットは燃料・パラシュートはなんにでも使える生地、
水食料は胃袋)
ホースソルジャーの原作本では無線機などの軍用品は
流石に返還交渉をして返してもらったとしてた、アメリカ軍所有物を
金を払って返してもらったと言うからアフガン人の金の汚さは
下から上まで染まってる。

別の国がアフリカの作戦行動展開中(基地から離れパトロール)の
特殊部隊にスモーク=昼を炊いた場所に落としたがそれは成功して
100m程度はなれた所へ、同じアフガンでもまた別の国の特殊部隊が
作戦行動展開中の夜間にエアドロップをするがそれは特殊なライトを
照射するだけなのだが眼前と言っていい距離でほんの50mも
離れてない場所に落ちてきた。

C130輸送機のフライトコストが1時間あたり500万円
(清谷氏のブログだと約70万円としていて
その差がどこから来るかが不明、清谷氏は米国防省資料だとしていて
私は軍事研究やミリタリーチャンネルの解説から)
ペットボトルがアメリカのサイズだから厳密には500mlではないが
原価50円としても本国か出荷国からアフガニスタンへの輸送費、
そしてアフガニスタンでの空中投下での費用がかかるから1本50円より
付随費用の方がかかり完全に1リットル¥100程度では済まず
戦時には水1リットルに数百円かかることになる(砂漠など水が
手に入らない場所も普通で日本国内みたいに常時あるとは限らない)
だからアメリカ以外の正常な国は武器調達だけに固執執心狂信せず
むしろ兵器調達はローコストを考慮する事が多い、とにかく戦費は
異常にかかるそれを隠す為に会計処理を切り離して小さく見せるが
実態は変わらない。

アフガニスタンイラク戦争時の兵站に触れた
(従軍記の中で兵站の記述がある)本が幾つかあるがとりあえず
スペックでは何ら解決しないし、戦時には燃料弾薬が優先され
次に医療品食料品となり家族からの手紙や差し入れは後回しにされて
前線の兵士は怒り狂うそうだが、そのC130輸送機も遠くで銃声が
響く中しかもアフガンの渓谷の割れ目のV字の狭い所を飛行しながら
投下するのだからパイロットも苦労も並大抵ではない。

ネトウヨ航空自衛隊の物投(空中投下エアドロップ)は正確で
世界トップクラスと誤認して咲き誇ってた、確かに美保基地
吹流しや気象観測は完璧地形も把握し殆ど同じ質量で同じパイロット達、
米軍の場合は半年程度ごとに入替わり始めてそこを飛んだり投下する
質量も毎回違うし下手をすれば銃撃されかねない緊張
(だからヘリはあまり飛んでこれない)
それを無視して言ってる時点でネトウヨの平和ボケは惨め。


PS
イギリス映画でもエアドロップに纏わる大失敗の
爆笑エピソードが語られて、海兵隊の訓練でボートと物資を
海岸沿いで投下する訓練中にボートは陸地の木の上にひっかかり、
物資は海上へ投下されてしまったそうだ・・・・

 

それと空軍=ドッグファイトと錯誤してるが現在のメインは
ドローンによるISARと航空機による空爆CASで絶対に
空中戦が発生しないとは言わないが本質を見誤ってるし
実態を知らない平和ボケが炸裂してる。

兵站も上記エアドロップと医療搬送など輸送機の下支えがないと
作戦は継続できない。

 

f:id:lautreamont:20210202155832p:plain

投下投下投下

f:id:lautreamont:20210202155922p:plain

プレゼント

f:id:lautreamont:20210202155952p:plain

これが実戦下の日常