映画REVUE T-34


☆1062

WWⅡロシアでマッドマックス@T-34
原題< танки > 2018ロシア
邦題「 T-34  」
英題 TANKS FOR STALIN


1.極秘任務
2.出発
3.予期せぬ潜入者
4.盗賊の村
5.襲撃
6.更なる困難
7.恋の予感
8.裏切り者
9.モスクワ
10.エンディング

 

原題から逸れた邦題はほぼ捏造気味だが
この作品はこれでも悪くない。
(ただし副題は捏造で世界最強とは言い難い)
史実に即してますが一部フィクションを
含みます、いやフィクションに即してますが
一部史実を含みますの方が正確だと思う。

地面に地名や時代を書いたり表現方法も面白い。

実際のクルーがどういった人達(人物像)か
不明だが出演者は良い人が揃った。
(美女カタエヴァがアクセントで
憎まれ役のNKVDピョートル少尉が
 引き立ててる良い意味で)
WW2が舞台なのにハードロックのBGM最高!!

今までのロシア戦争映画は過去の栄光に浸り
愛国心で自分達を慰め現在の悲惨な状況を
一瞬だけ忘れたい作品が多かったが、
この作品は間接的にはそれを描くがメインは
T-34戦車とその技師達で飽き飽きした
愛国心ばかりの映画でないのがよい。
(1度も給油せずに走行した奇跡など
取るに足らないご都合主義)

1940年ハリコフ第183工場

ミハイル コーシュキン主任設計者
(この人も一種の英雄になってる
残念ながら直に亡くなってる)

カタエヴァ 装甲担当の美人技師

随伴トラックが破壊工作で爆発した後に
少尉の鞄も見事に穴が開いたり笑える
シーンを時々挟んでる、ロシアの作品も
合作などけっこうコメディーは笑える。
展開が正直ベタ過ぎる部分もあるがそこが
逆に新鮮。

ナチス妨害工作の失敗や死に方を
かなり貶めて描いてるしそのシーンの
映像と演技が下手すぎて笑える。

1940年のT34戦車の試作をハリコフ工場で
行なっていたがロシア革命のパレード参加に
列車輸送を禁止された為自走で1000KM
離れたモスクワまで行く事にする
(ウィキでは2000KMと書いてる)

ロシアの盗賊に襲われ人質を取られた為に
戦車も一時的に奪われる、途中でナチ特殊部隊が襲うが
解放してもらい戦車砲でナチ部隊を吹き飛ばす。
(この盗賊の隠れ家もマッドマックスをリスペクト?
勝手にインスパイヤー)
ナチス妨害工作を行いクルーの1人が
裏切り者、ナチスの中佐も追いかけてくるが
ロシア軍の一部も情報が伝達されてない為に
T34を検問で止めたりしようとするが・・・
戦車VS当時の中口径対戦車砲ではまだT34が
有利だった、ナチスも慌てて隠れる。

由美かおるの入浴シーンはないか
カタエヴァの水泳シーンはある

モスクワ直前に対戦車壕にはまってさあ大変だが
ナチスがウィンチで引き上げてくれたのは良いが
ハードロックのBGMを背景に手榴弾を抱えたまま
ロープに絡まり自爆。

最後の最後にスターリンの前に2両が自走して
登場しお披露目走行。

ラストのクレジットに一部か書かれてるが
T34の優れた面は武装装甲+<整備性>
AK47ライフルみたいに頑丈で
簡易な構造なため壊れ難い部分があるし
壊れても直に修理出来る、ナチのティガーは
それがなかった、武装装甲も上回るが
1度壊れたら修理が難しい上に部品どころか
最終的には燃料弾薬も欠き敗れた)
ラストはでどこかの国都市を解放した
映像が流れてる。

ソ連国民を1番殺害しナチス兵士の死因に
なったのはT-34でもティガー戦車でもなく
極寒と食糧不足(燃料暖房)が原因で兵器のみの
優劣は戦闘には寄与するが戦争に寄与するとは
限らない、これは現代戦にも通じて今は
C4ISRがより重要になっておりスペックを
語りつくすのは意味がない。

本物はあんなスキンヘッドみたいに
つるつるしてない、T-34内部も公開していて
あんなに広くはないし実際はもっと
窮屈でローダー以外乗員はドラム缶くらいの幅に
詰め込まれていると思ったら想像つくと思う。
(因みに現役戦車も最新鋭ではないT-80なら
内部も公開しまくりTV記者に体験搭乗させ
撃って撃って撃ちまくらせたりしてる、英独仏米の
最新型も僅かとは言え内部も見せておりほぼデジタル化
されている)

因みにアメリカ陸軍では戦車兵は正式には
ARMOR CREMAN
MOS 19Kだが俗語でTANKERが普通

イスラエル軍の戦車はメルガバだが
火がついたら燃えるので別名 フライヤー
(内部被弾し燃料と弾薬が燃えないMBTはない)

 


ps
今年最後Reviewで鬼は笑わせない