フランス映画レビュー セラヴィ


☆1103

原題< LE  SENS  DE  LA  FETE  >        
邦題「   セラヴィ    」2017
Gaumont/ TF1/Canal+

原題は<パーティーの意味>
義弟が元国語教師で文法にだけは厳しい

アデルとジェームズが当初は犬猿の仲だが
最後の最後は仲良し
ジェームズたちのレパートリーと新郎の親たちの
世代が違うのでミュージックプレイヤーはもちろん
リクエスト曲まで違う


(ウヲを除き)普通は<長所と短所>があるが当初は
短所のみを発揮し1人1つのトラブルを起しまくる。

結婚式場の経営(ウェディングプランナー+社長)をしてる
社長のトラブルだらけの結婚式(パーティー)の1日を描く
コメディーだが会話でジョークを言ってもあまり笑えない、
設定や状況は爆笑、貴族が税が払えなくなったのか売り払った
パリ郊外の館を式場にしてる(パーティー費用は著名な
フランス人自動車会社元会長みたいに会社に払わせてないか
確認すべき、中世仮装や鬘まで状況は似てる)
これもフランスの<労働>に触れる映画なのだがNos batailles は
最終的に自分の信念を優先し昇進を拒絶するなど一般的な
フランス映画に対し今作品はむしろ映画としては例外的に
<継続>を選ぶ(シェリブールの雨傘も見方によっては企業経営や
労働も扱ってるといえる)

 

給仕達がその仮装をしたくないので反発する、アンリが代表して言うと
大口を叩くがマックスが目の前にいると途端に小心者の本性に戻り
何も言えなくなる(こんなとこが日本人には特大ブーメランが
直撃して爆笑)


スリランカ人移民

いい加減なミュージシャン

それ以上に仕事熱心ではない給仕たち

日本史上最高に責任放棄し最期は敵前逃亡したのは安倍総理だが
フランス映画なのでここでは描写されずここでは代わりに
カメラマンのギイ、こいつ<も>アッキー並にトラブルメーカー
パーティーの食事をツマミ食いするは、女性客をツマミ・・・
(相手の女性が新郎の母親だとは簡単すぎるほどに分かる)

社長が高齢とはいえスマホの文字変換でスペルミスをして
変な意味になるのは1度程度ならともかく何度もは面白くない

フルートグラスを・・・フルートを用意しそうになる


「今夜のパーティを準備し成功に導いた重要な人物に
礼を言いたい」・・・・ピエールのお陰だ 自分で言わせるナルシスト

新婦がジュリアンの元勤務先の学校の同僚で勝手に
好意を寄せて新郎ピエールの親戚と嘘をつく

メインディッシュの羊肉が腐り食べたバンドメンバーが
ダウンしてしまう(客の料理と同じのを食べる決まり)
その原因は小汚いサミーがシェーバーの充電の為に
プラグを抜いていた・・・・

冷凍パイを解凍し塩を振りまき炭酸水を飲ませ
腹を膨らませ時間を稼ぐ作戦
その間に別の式場にある料理を融通してもらう
(数が足りないので1人分を1/3に再々分割する)

マックスはこういスタッフたちにの幻滅し
式場を売却し引退を目論むが・・・・・・・
料理を融通してもらった仲間の式場ではユダヤ人が
招待客にも式場スタッフにも全てカウボーイの仮装
(因みにBGMのコットンアイジョーのMVも
あの手のカントリー風で馬小屋ライブのイメージ)

何とか料理を運び込みアリバイも成立
式場にビジネス用のカバンを持って写真を取りまくる
怪しい男性、社会保障事務所の査察と勘違いしたら
売却に応じた相手が下見に来たヴァレリーだった
(そしてさりげなくブロマンスを仄めかす)


私が学生時代にホテルでバイトをした思い出と
君の瞳に恋してるがオーバーラップしなかった
ビッフェ型式では残った料理をスタッフが食べる事もあった

バスチャンがギイに門の見張りを命じられたときに
何を意味するか想像すべき

 

 

新郎が余興でバルーンで空中に浮かびモダンダンスを
踊り式場スタッフが下で支えるはずが・・・・・・
ロープを引くのが新婦に横恋慕し新郎には消えて欲しいジュリアンだから
新婦のエレナに近付き終わろうとした時にロープを手荒に扱い
バンドのジェームズが代わって引っ張るがアデルと相思相愛になり
二人とも放し新郎は飛んでいってしまう(これもプログラムと
勘違いする客)

 


花火で停電までしてしまいパーティはメチャクチャと
なったと思ってマックスは怒りまくりその場を離れるが
残ったスタッフで音楽が出来る素養があった奴等で
即興で奏で蝋燭を灯す(電源不要なものばかり)

新郎は激怒するが性格もルックスも良い美人新婦が感激し
上手く納まるパーティは終了しマックスは
妻と離婚する、売却はキャンセルし続けていく。

一見するとポンコツのような人間でも良いところはある
それを引出すのがリーダーの才能でもある、ただし全員が
あるとは限らない。


安倍総理みたいに仕事を放り投げる事が多い仏映画で
コメディーが仕事を成し遂げるのがコメディー?