映画Review 1950鋼の第七中隊 チャーハンは恐ろしい

 


☆1314

原題<       >
邦題「 1950鋼の第7中隊 」2021年

朝鮮戦争を中国側視点から正当化

敵の銃弾は主役に必ず当たらず、主役の銃弾は敵に必ず当たる
これはアメリカ映画でも定石だから批判はしないが、
列車の走行シーンが異常に長く多いとか、
そもそもオープニングの帰省シーンなど
ありとあらゆる無駄なシーンが多いのは邪魔

この中隊が朝鮮戦争の分岐点とも
中国側が主張する戦闘で活躍したのを描きたかったのだろうが
その激戦地に向かうまでが2時間以上掛かって本題に
入るまでがとにかく長い(メインは後半1/3)、しかも前半での<偶発的衝突>
というか苦戦してる味方の支援での戦闘シーンは
戦争映画というより<アクション映画>

この映画のお陰でプチ驚愕の真実を知った(調べたので)
毛沢東の長男は確かに朝鮮戦争で戦死してる
映画上の設定では重要地図を爆撃から守る為に
引き返したが実際は禁止されてる炊飯(昼間に焚き火をすれば
煙で自分達の位置を知らせる事に他ならない、要は殺してくれと
言うのと同じ)で炒飯を作ってると
それを目標に航空攻撃され死亡したという経緯らしい
それが中国政府の手に掛かればあんな架空の英雄的行為になる
(余計な脚色をするから検索される中国本国では炒飯の真実は
検索できないそうだが)
これからは炒飯を食う度に炒飯で戦死した人がいた怖い歴史と事実を
ルーティンで中国は捻じ曲げる事を知った上で
思い出して噛み締める事を神に誓わない


中国側が補給に苦労した事(防寒具不足)
ましてや食料弾薬も不足し(当初弟には実弾が支給されないほど)
米軍がクリスマスに今の日本でもご馳走と思える<温かい>
料理を大量に食べてるのに、中国軍はフローズンポテト 
零下20度以下で凍ってしまったじゃが芋

毛沢東や軍高官達が兵士達の心配ばかりしてるけど
そんな心配ならもっと国民の事も思うはず

戦争映画で必ず盛り込まれる99.99%フィクションは
<格闘戦・接近戦は第一次大戦ですら殆ど発生してない>
(ゼロとは言わないが10~20m先で安全確実に殺せるのに
命懸でナイフで殺す必要もない)

湾岸戦争以前の無誘導爆弾の命中率はあってないようなもの
(湾岸以降でもスマート爆弾の投弾構成比は低くせいぜい
20%程度でカーペットボムで無誘導も普通に落しまくってる)
第二次大戦時にアメリカ軍がドイツの工場1つを破壊する為に
飛ばした爆撃機数が100機編隊でそれを10回飛ばして
やっとで成功するレベル(つまり1000機で1つ破壊できるかどうか)
ベトナム戦争でやっとで実用的誘導爆弾が登場したが<命中するまで
誘導する必要があり>必ずしも命中率は高くなかったので
10機くらいでやっとで1つ破壊出来る程度
(地上からの対空砲火などで回避行動をとれば外れる)
つまりこの映画のように第二次大戦くらいでいくら低空飛行でも
車両直撃などの空爆は有得ない

世界初の誘導爆弾(滑空爆弾)はナチスドイツが既に
実戦配備していた<フリッツX>があるが
有線誘導で投下後はこれも回避行動で飛べず
撃墜されやすく実戦で使用される事は少なかった


PS
近年のインド映画CGが邦画の質を遥かに上回る
レベルだから中国映画はどれくらいか?その程度で
鑑賞したがド派手なのは確かだが、やはりアメリカには
全く追いついてない<本物かCGか区別が付かない>
レベルすらアメリカは制作してる場合もあるがこの映画は
<当時の記録映像を借用したモノクロ映像の方がリアル>